こんにちは。いろはの竹内です。
先日、東京で一人暮らしをしている長女から、
「ネットの環境を充実させたい」という要望が出たので、
ルーターやら配線やらを持って、
「やぁ」
挨拶もそこそこで、スマホをいじりながら、
ベッドから出ようとしない娘。
身体の調子が悪いのかと尋ねたところ、
「満身創痍なんだよ」と、大きなため息をついたんです。
「朝からABCクッキングに行ってさ」
「うん」
「ハンバーグ作って」
「ふむ」
「無印良品行って」
「・・・」
「家に帰ってきて」
「・・・」
「スマホいじって」
「・・・」
「満身創痍なんだよ」
どこがだよ!
きっと「満身創痍」という言葉を使いたいだけなんだと思います。
まったく! シャキッとしなさい!
なんて言えるはずもなく、
その日はもくもくとネット回線をつないでいました。
やれやれ。
早く元気になって欲しいですね!(満身創痍パパ)
そんなわけで、本日のメルマガは、
『「好き」にさせる』
というお話をひとつ。
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「好き」にさせる難易度は高い
私はGoogleマップでお店を探すことが多く、
妻はInstagramでお店を探すことが多いんですね。
そのため、Instagramのユーザーの気持ちが
今ひとつ分からないので、
妻がInstagramで新しいお店の情報を掴んだ時は、
「どうやって調べたの?」「なんでこの店を選んだの?」と、
しつこく問い詰めるようにしているんです。
ある日のこと、
「なんでこの店を気に入ったの?」と、
質問攻めにしていたところ、面倒くさくなったのか、
「インスタには私の『好き』が詰まっているのよ!」
と投げやりに言われてしまったんです。
この言葉を言われた瞬間、
SNSをはじめとしたネットマーケティングのすべてが、
「なるほど」と紐づいた感覚があったんです。
InstagramやXは、ユーザーの嗜好を読み取って、
その人の「好き」を優先してタイムラインに表示する
アルゴリズムを組んでいます。
これはSNSに限らず、
Yahoo!ニュースも、Googleの検索結果も、
TikTokもYouTubeも、楽天市場もAmazonも、
すべてその人の「好き」を詰め込んで、
夢中にさせて、習慣化させて、手放せない存在にすることで、
ヘビーユーザーに育成して、顧客として抱え込んでいます。
つまり、今のネットマーケティングは、
相手のことを好きにさせる「決勝戦」のようなもので、
その「好き」を持続させるために、
写真を使ったり、動画を使ったり、記事を書いたりして、
あの狭いスマホの画面の“陣取り合戦”を、
いいですか?
人に「好き」になってもらうことは、
並大抵の努力で叶うことではないんですね。
「好き」になってもらうために、
商品のストーリーや店主のキャラクターを打ち出さなくてはいけな
「好き」にさせるための、
見せ方や語り文句、お客とのコミュニケーションなどを、
長期間に渡って、徹底して行わなければ、
「好き」の決勝戦で勝ち抜くことはできません。
一方、「好き」という気持ちを、
アピールできる商品やサービスは限られていますし、
「好き」の気持ちを何年も持続させることは、
非常に難しい施策だったりします。
たとえば、
好きの決勝戦に「エアコン」は残ると思いますか?
好きの決勝戦に「寝具店」は残ると思いますか?
1年後の「好き」の決勝戦に、5年前に購入した「ジュエリー」
味覚も嗜好も変わってしまった自分の「好き」の決勝戦に、
3年前に行った「カフェ」は残りますか?
つまり、相手を「好き」にさせることは、
膨大な時間とコストがかかるわりには、
「好き」を持続させることが難しく、
なおかつ「好き」という気持ちが必要な
商品やサービスは限られているために、
SNSで成果が出せる会社は限定的になってしまうのです。
そのような効率の悪い売り方をするのであれば、
「好き」に依存しない、SEOやリスティング広告、
LINEやメルマガのほうが、ネット上でお客が確実に取れる、
コスパの良い最強のネットマーケティングなんだと思います。
さてさて。
みなさんの会社では、ネットの「好き」に対して、
どれだけ本気で取り組んでいますか?
お客に「好き」
お客に「好き」にさせるコストと時間がないお店が、
片手間でSNSを始めたりすることは、
正直、「無駄」なことだと思います。
そもそも、相手を好きにさせるためには、
自分自身のことを「大好き」になって、
その「大好き」を全力でアピールできる
ナルシストな人間でなければ実現することができません。
そういう観点で見れば、
ネット業界に「自分大好き人間」が多いのは、
そういう事情があるのかもしれませんね。
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編集後記
「選挙」というのは、良くも悪くも、
消費のムードをガラリと返る力を持っています。
政権が変わったり、若い人がリーダーになったりすると、
「世の中が変わりそうだ」という意識が高まって、
消費に対しても、ポジティブな気持ちが生まれてきます。
一方、政策が停滞したり、思いもよらない人がリーダーになって、
不規則な発言を繰り返したりすると、
「この先、大丈夫かな?」という不安が広がって、
消費に対してもネガティブな気持ちが高まってしまいます。
特に高齢者は政治に敏感な人が多く、
将来に対して不安を抱えている人が多いので、
政治の風向きが変わるだけで、
消費の流れが大きく変わるケースが多いです。
今年の年末商戦は、
総理大臣が変わり、もしかしたら解散総選挙もあって、
さらにはアメリカの大統領選もあるので、
政治に関しては「激変」の年末になる可能性があります。
そのあたりの政治を絡めた消費の流れについても、
丁寧に解説していきたいと思いますので、
ぜひぜひ、年末商戦対策のオンラインセミナーに、
ご参加していただければ嬉しく思います!
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