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増税による「買い控え」の影響を徹底検証してみた。

こんにちは! いろはの竹内です。
先日、知人のA君が、消費税の駆け込み消費で、
トイレットペーパーとか洗剤とかを買いだめしている人を見て、

「数百円しか違わないのに、なんであんなに慌てているんだろうね」

と、おかしそうに笑っていました。

でも、A君は家電店にいくと、数百円の違いしかないのに、
店員に、ものすごい勢いで値引き交渉したり、

価格ドットコムやアマゾンで、
血眼になって、何日も100円、200円の安い商品を探したりしていて、
私から見れば、

「あんたと何も変わらないよ」

という気持ちになってしまいます。

たぶん、今の消費者は実質の値引き額よりも、
「賢い買い物をした」という満足感のほうが、少し高いのかもしれません。

それを考えると、お客さんは値引き額ではなくて、
「お得感」のほうに購買心理を動かされやすいんだと思います。

と、珍しく冒頭でマジメな話をしてしまいましたが、
本日の話は、その「消費税」についてお話をひとつ。

果たして、増税後、消費はどうなるんでしょうか?

回復は思ったよりも早い?

2年前からずーっと私が騒いでいた通り、
やはり、3月は派手な「駆け込み消費」が市場で発生しました。

お店によっては、売上が2倍、3倍のところが続出して、
案の定、スーパーマーケットでも日用雑貨品が品切れを起こす事態となりました。

ただ、私としては、駆け込み消費に関して、
「それほどでもなかったかな?」
という印象です。

もちろん、新聞やニュースでは、駆け込み消費の盛り上がりをバンバン伝えていましたが、
一部の売り手側の声では、「そうでもなかった」という感想も、
やはり今回は目に付いた感じがします。

大きな消費パニックが起きなかった理由を、
ちょっと考察してみたんですが、おそらく、

1・駆け込み消費をするほど、消費のパワーが回復していない。

2・1997年の頃に比べて、消費者が賢くなった。

3・「3%」の増税を、消費者がそんなに打撃だとは思っていない。

この3点が駆け込み消費が予想よりも、おとなしくなった要因だと思うんですね。

景気は回復しても、金を使う「気持ち」は完全に回復していないので、
消費パワーが若干、落ち着いてしまった感は否めません。

また、消費者は長引く不景気で
「お金の使い方」に賢くなってしまったために、

1997年に比べて、駆け込み消費に流された消費者が少なくなったことも、
駆け込み消費が思いのほか盛り上がりに欠けた要因のひとつとして考えられます。

さらに、「3%」という消費税の増税分が、
消費者にとって気持ちを煽られなかったというところはあると思います。

この微妙に高いんだか安いんだか分からない「増税分」は、
消費者に焦りを生むほどの効果はなかったんだと思います。

いいですか?

これらの状況を分析すると、
思いのほか、消費税の増税による買い控えの打撃は少ないと思うんですね。

「消費のパワーが回復していない」という現状を考えれば、
駆け込み消費の反動はそんなに大きく出ないことが考えられます。

また、賢い消費者は、出費にあまりムラを作りたがりませんので、
多少、増税前よりも価格が値上がったとしても、
安定した支出と収入のバランスのほうを取りにいくと思います。

「3%」という数字に煽られなかったことを考えれば、
買い手側も、若干「高いかな」と思うだけで、
欲しいものをあきらめさせるほどのパワーはないのではないかと思います。

もちろん、最初の1~2ヶ月、5月の下旬頃までは、
まだまだ消費は厳しいと思います。

特に、毎年、5月のGW明けは消費が必ずへこみますので、
その流れで行くと、6月のボーナスぐらいまでは、
ズルズルと「モノが売れない」という可能性は十分に考えられます。

しかし、消費は例年のように6月中旬あたりから
しっかりと戻ってくるのではないかと私は予想しています。

今の日本は景気もいいですから、多少の消費パワーの減退は見られるものの、
うまくいけば、1989年の第一回目の消費税アップの時のように、
「4月下旬には消費回復!」という奇跡が起こるかもしれません。

どちらにせよ、この流れで行くと、
消費は売り手側が思っている以上に早く回復することが考えられます。

あせって安売りやセールを展開せずに、
いつも通りに、じっくりとビジネスをやられることをお勧めしますよ。

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編集後記

1989年と1997年を比較しても、
1997年の2回目の消費税のほうが、
消費者は冷静だったりするんですね。

これは、いわゆる消費に「慣れ」を生んでしまうことが、
駆け込み消費と買い控えを弱めてしまうことに繋がっているんだと思います。

それを考えると、2015年10月1日に予定されている、
2回目の消費税増税は、そんなに大きな駆け込み消費もないし、
派手な買い控えもないように思えます。

ちょうど増税が導入される「10月」が、
年末商戦に入る時期と重なるので、ちょっと心配していましたが、
もしかしたら、思いのほか、買い控えの痛手は浅くて済むかもしれません。

ただ、「未来」は分からないのが鉄則ですから、油断をしてはいけませんよ!

日経MJの調べて、駆け込み消費を予定している9割の人は、
「行きつけの慣れ親しんだ店で買う」と回答している通り、
やはりお客さんの囲い込みが、物価上昇への唯一の対抗戦略になります。

囲い込み戦略は、非常に時間と手間がかかる戦略なので、
2回目の消費税増税に向けて、
1年半、しっかりと優良なお客さんを作ることに力を入れていってもらえればと思います!

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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