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「100点」よりも「80点」の商品が売れる理由

こんにちは。いろはの竹内です。

 

先日、義父をクルマで病院に送迎することになり、

私、嫁、次女のスケジュールが合わないことから、

 

「ついに私の出番ね」

 

と、竹内家の最終兵器、長女が出動することになったんですね。

 

早速、義父に、

「というわけで、病院の送迎は長女になりました」

と、知らせたところ、

 

「は?」

 

と電話口で絶句してしまいました。

ええ、何か重い病気を告知されたようなリアクションでしたね。

 

「ほ、他に送迎してくれる人は!?」

「みんなその日は忙しいんです」

「・・・」

「大丈夫です」

「・・・」

 

「まだ2回しかぶつけていませんから」

 

「・・・」

「ご安心ください」

「・・・分かった」

 

不思議ですよね。

 

「病院なんか怖くねぇよ! べらんべぃ!」と威勢よく言っていた義父が、

長女が送迎すると聞いたとたんに、

何かに怯えるように電話を切ってしまいました。

 

やれやれ。

 

無傷で病院までたどり着くのでしょうか?(ドドンパ娘)

 

ということで、本日のメルマガは、

「商品力」についてのお話をひとつ。

 

≪渾身ルポ≫現代ビジネス
『年商13億円へ急成長した衣料品店がなぜ倒産?』
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86475

 

100点満点の商品は儲からないし、売れない

「商品力」というのは、

「価格」「素材」「技術力」「デザイン」「販促力」など、

様々な要素が組み合わさって、評価されるものです。

 

で、それらのトータルバランスで目指すべき商品力の点数は、

ざっくりといえば、

 

「80点」ぐらいなんですね。

 

もちろん、「100点」を狙いに行ってもいいんですが、

これを狙いに行くと、素材と人材にコストがかかり過ぎてしまい、

ほとんどのケースで儲からなくなります。

 

あと、「100点」の商品は我が強くなり過ぎて、

好き嫌いが分かれて、売れなくなることが多々あります。

 

たとえば、

 

職人が作るこだわりの商品とか、

素材にこだわった飲食店とか、

 

採算度外視な商品力を目標にしてしまうと、

価格が高すぎて売れなくなったり、客が絞られてパイが小さくなったりで、

ビジネスとして成立しにくくなってしまうのです。

 

一方で、商品力が「60点」も、

こっちはこっちで売れなくなります。

 

「60点」であれば、量産品でカバーできる商品力なので、

小さな会社が作った60点ぐらいの商品力は、

市場で生き残るのが難しかったりします。

 

たとえば、

 

100円ショップの商品だったり、

業務用スーパーの食材だったり、

東横インだったったり、

 

いわゆる、商品力が「普通」よりもちょっと良くて、

60点で大満足できる商品は、世の中にたくさん存在しているので、

このレベルの商品力では、小さい会社の販促力では、

お客さんに振り向いてもらうことが、難しくなるのです。

 

そうなると、売れる商品力の点数は、

70~90点ぐらいがベストとなります。

 

しかし、90点を狙いに行くと、

「それだったら100点の商品が欲しい」という選択になるので、

実のところ、「90点」ぐらいの商品力が、

世の中で最も中途半端な立ち位置だったりします。

 

いわゆる「良い商品なんだけど、売れない」というのが、

このゾーンの商品なんですね。

 

常に100点の「こだわりの商品」と比較されてしまうポジションになるので、

採算度外視で「本物」を売っている店に負けてしまいます。

 

一方で、その逆の70点ぐらいの商品力だと、

努力すれば、誰でも簡単に作れてしまう商品のレベルだったりするので、

このあたりも小さな会社がひしめき合っているので、

やはり売るのが難しくなってしまいます。

 

つまり。

 

狙うべき商品力は「80点」であり、この商品力をキープしながら、

広告を使ったり、戦略を練ったりして、

「80~85点」の商品力を目指していくのが、

頭一つ抜け出した商品力を持つ、

小さい会社の商売の一番儲かるレンジだったりするのです。

 

いいですか?

 

10年ぐらい前であれば、60~70点の商品力でも、

儲けることが簡単にできました。

 

また、90点だったり、100点の商品を作っても、

飛ぶように売れていました。

 

しかし、客がSNSで商品情報を簡単に入手できるようになり、

ライバルが増えて、良い商品が簡単に手に入るようになってしまうと、

 

商品力の低い商品からは客が離れて、

商品力が高すぎる商品は、“ほどほど”の商品力に流れてしまい、

気が付けば、商品力が80点ぐらいの、まぁまぁのレベルのものが、

この時代の「売れる商品」の基準となっているのです。

 

結局のところ、60~70点の商品力では、

販促テクニックを駆使しても、80点の商品には届きません。

かといって、90~100点の商品を目指していくと、

今度は儲けが少なくて十分な販促が仕掛けられないので、

結局、世の中で「80点」の商品が、客に最も求められる、

売れるゾーンになってしまったのです。

 

さてさて。

 

みなさんも、次のような買い物の経験をしたことがありませんか?

 

絶品ってほどではないのに、評価が高い飲食店や、

ネットで賛否両論の評価がついているのに、繁盛しているネットショップとか、

買ってみたら、あんまり良い商品ではなかったのに、

なぜかリピートして買ってしまったり。

 

こういう最大公約数の顧客を狙える「80点」の商品力を作る力が、

実は頭一つ抜け出した商品力の本質だったりします。

 

「そこそこ良いものをお客様に確実に提供する」

 

こういう絶妙な商品力が、

売上をV字回復させていく起点になっていくんだと思いますよ。

 

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編集後記

「80点」の商品力が作れるのは、

・商品のことを理解している。

・お客様のことを理解している。

この2つの視点が必要なんですね。

つまり、

 

「ここまで妥協しても大丈夫だろう」

「ここまで追求しなきゃいけないだろう」

 

この2つの軸を理解した上で、商品を作れる能力が、

小さい会社には必要不可欠だったりします。

 

商品を愛しすぎてもいけないし、

かといっても距離を置きすぎていても、

「80点」を狙うことはできません。

 

「売れる商品を作る」ということは、

「良いものを作る」ことではなく、

「良い落としどころを見つけること」という現実を、

多くの商売人は理解する必要があるんだと思いますよ。

 

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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