こんにちは。いろはの竹内です。
10年近く連載している日経MJのコラム、
『竹内謙礼の顧客をキャッチ』ですが、
先日、ついに連載回数が550回を突破したんですね。
これだけ長期間の連載をしていれば、
「ギネスに申請できるかも」という淡い夢を持つようになり、
ギネスに申請代行をしている会社に、問い合わせてみたところ、
「申請できるかどうか、調べてみますね」と言われ、
1週間後、オンラインによる面談の機会を頂きました。
「調査結果からご報告しますね」
「はい」
「まず、ギネス記録ですが、
「どのくらいの期間ですか?」
「74年間です」
・・・何歳から連載を始めて、
どちらにせよ、この記録を抜くためには、
117歳まで日経MJで連載を続けなければ、
諦めきれない私は、
「経済新聞というカテゴリーに絞ったら、
と食らいついたところ、担当者が、
「そういうご質問がくると思いまして」
と、資料をめくりながら、さらに説明を始めました。
「調べたところ、香港の経済新聞の連載コラムが最長記録です」
「どのくらいですか?」
「45年間」
「・・・」
「しかも、毎日の連載だったらしく」
「・・・」
「連載回数は1万1000回だそうです」
ふー。
世界の壁は、厚いです。(ラグビーもバレーも)
というわけで、本日のメルマガは、
「なぜ、InstagramとTikTokで集客できないのか?
というSNSマーケティングのお話をひとつ。
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ネットを見るときって、どんなとき?
まず、最初に理解するべきことは、
「ネットで買う」「ネットでお店を探す」という行為は、
お客が「困った時」に発生する、消費行動である点です。
「目じりにシワができたから、困った」
「オーダー枕を扱っている寝具店が分からなくて、困った」
このように、買い物やお店探しで、消費者が「困った時」に、
Googleで悩み事を検索したり、
悩み事に関連したサイトに、広告が表示されたり、
楽天の検索窓に、探している商品のキーワードを入力したり、
こんな感じで、生活するうえで「困った時」に活用するのが、
「ネット」という便利なツールだったりするわけです。
しかし、です。
ここで話を複雑にしてしまっているのが、
「困っている時」以外にも、
ぼんやりとYouTubeを観ていたり、
暇つぶしにTikTokを眺めていたり、
なんとなくInstagramをスクロールしていたり、
このように、「困っている時」
むしろ、今の時代は多いのではないかと思います。
だけど、こういう「困っている時」以外のシーンでは、
消費者が「買いたい」「お店に行きたい」という“買い物モード”
よほど「面白い」「興味がある」
その動画や写真に、目を止めてはくれません。
たとえば、
大好きなモデルが、
TikTokでイケメンのANAのパイロットが、
YouTubeで有名格闘家が、
このように、「ぼんやり」「なんとなく」
興味を引きつけて、お店や商品の情報に振り向かせるためには、
よほどエンタメ力の高いコンテンツが制作できる、
クリエィティブな才能と、
ほぼ実現不可能な、
いいですか?
そもそも、InstagramやTikTokのような、
娯楽を目的としたネット媒体は、
消費者が「買いたい欲」
消費者を振り向かせることが、めちゃくちゃ難しいんです。
つまり、消費者が「困っている時」
お客も売り手も相思相愛なので、
消費者が「困っていない時」は、
「興味を持ってもらう」こと自体のハードルが上がってしまい、
振り向いてもらうことが「難しい」
そう考えると、本来のネットの役割を考えれば、
「困っている時」
そういうときのほうが、
しかし、いつの間にか「SNSをやらなくてはいけない」
「困った時」に使われるという、
結果、お店の宣伝ばかりの、雑な情報を垂れ流してしまうことで、
SNSを通じて、
今の「素人SNS時代」の現状だったりするんです。
だって、よくよく考えてみてくださいよ。
今のInstagramやTikTokには、
プロのクリエイターが制作した、
テレビ以上に私たちを楽しませてくれているんですよ。
そこに、
「春のキャンペーンやってます」
みたいな、お店都合だけの、雑な情報を垂れ流しても、
誰も興味は持たないし、むしろ、
ノイズのような情報が紛れ込んでくるわけですから、
そのお店に対して、嫌悪感を持つのは当たり前ですよね。
それだけ、「娯楽」で「なんとなく」ネットを観ている消費者は、
ワガママで、偉そうで、そして、
さてさて。
みなさんは、そんな事情も分からずに、
思いつきで、お店のSNSに写真や動画を投稿していませんか?
「なんで売上につながらないんだろう?」
「なんでお客が増えないんだろう?」
と、迷走してしまうのは、
あなた自身が「ネットの役割」と「ネットのユーザー」の
本質的な部分を見誤っているのが原因だと思います。
すでにSNSが、テレビと同等の存在である以上、
それを商売につなげていくためには、
予算と、マーケティング能力と、
自覚する必要はあると思います。
「いやいや、
そう反論している人もいるかもしれませんが、
そういう会社のSNSは、
・SNS担当者のセンスとやる気が、まったく別次元レベル。
・SNSに投資している時間とお金が、まったく違う。
・商品とサービスが、SNSと抜群に相性がいい。
このどれかだと思います。
SNSが自分の会社やお店にとって、
本当に役立つかどうかをしっかり検証してみないと、
いつまでたっても、無駄な投稿どころか、
お客に嫌われるマーケティングをしている可能性があるかもしれま
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編集後記
SNSやネットショップの運営で、
素人が迷走してしまうのは、
「自分がよく使っているから、やってみよう」
という間違った発想から起きる事故みたいなものなんですね。
たとえば、
「自分がInstagramを良く見ているから、
「自分がAmazonでよく買い物をしているから、
などなど、市場規模や業界のことをよく勉強せずに、
「自分がよく使っているネットサービスだから、
と、勘違いしてしまい、
大きな勘違いの始まりだったりするわけです。
そもそも、自分のような末端の消費者が使っている商品は、
当然のことながら、多くの人が使っている商品であり、
その商品があなたの手元に届くまでに、
大きなお金と、たくさん人が投資されているはずです。
たとえば、「風邪薬」は、私たちがよく利用する商品ですが、
そのような商品には、大手メーカーが、
莫大な商品開発費と、とんでもない広告費をつぎ込んでおり、
そこでようやく“末端”である私たちまで情報や商品が届いて、
当たり前のように利用しているわけですから、
風邪薬を、素人集団のような会社が作っても、
ビジネスとして軌道に乗せることは、ほぼほぼ不可能なわけです。
これと同じ理屈で、
Instagramでお客を集客するとか、
TikTokのショート動画でお客に商品を売り込むとか、
楽天に出店して、手作りのケーキをネット販売するとか、
そういう「自分がよく利用している」ことを起点にして、
安易にビジネスを始めてしまうことは、
市場と自分の会社の実力を見誤りやすく、
経営者の大きな判断ミスにつながりやすいんだと思います。
では、どうすればいいのか?
小さな会社は、正しいマーケティングの判断をするために、
「自分が身近に感じられないこと」
を積極的にやるべきです。
たとえば、
紙のダイレクトメールをお客に送付するとか、
国道沿いに野立て看板を立てるとか、
東京ビッグサイトの展示会に出店するとか、
そういう、自分が普段利用しない媒体を活用することで、
資本力のある大企業との競争を回避して、
ようやく大きなビジネスチャンスを掴むことができるんだと思いま
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