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コロナ渦は短期・中期・長期に戦略を分ければ戦える!

こんにちは、いろはの竹内です。

思い返せば、メルマガに娘の話を初めて書いたのは、

2010年頃だったと思います。

私が出たばっかりのipadを買って、

「この薄っぺらくて重いやつ、使い道が分からないんだよ」

と次女に言ったところ、

 

次の日、自宅で習字の宿題をやるときに、

文鎮代わりにipadを使い、

「こうやればいいのか!」

と嬉しそうに言った笑顔を見て、

 

「この子は発想がヤバいな」

 

と親ながら心配してしまったんですね。

で、結果的に二十歳になっても

発想がヤバいまんまだから、

親の勘って外れないもんだと改めて思いました。(勘も子育ても大ハズレ)

ということで、

コロナの影響を受けたテレビ局と同じように、

冒頭のネタも再放送みないな感じになってしまいましたが、

 

本日の話は「今やるべきこと」についてのお話をひとつ。

 

メルマガの読者から

「未来が見える心強い話をお願いします!」

とラジオ番組のようなリクエストがありましたので、

今回は気合を入れて書かせて頂きました。

長文になりますが、お付き合いください。

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短期、中期、長期

まず、新型コロナウイルスの巣ごもり消費対策は、

「短期」「中期」「長期」の3段階に分けて、

戦略を考えていったほうがいいと思います。

「短期」とは、具体的に言うと、

・消費者の感染の警戒心が強い。
・消費者がお金を使いたがらない。
・世の中に自粛ムードが漂っている。

このような消費段階のことを「短期」と言います。

今現在の緊急事態宣言が若干ゆるやかになった感じの、

自粛要請が出ていた頃の雰囲気が、ここでいう「短期」にあたります。

しかし、この「短期」の状況は長くは続きません。

理由としては、

・感染者数の「伸び率」はゆるやかに減少していく。
・国民の緊張感が長く保てない。
・いずれは経済を回さなくてはいけない。

このような動きになるので、

厳しい期間は、おそらく「短期」で終わるのではないかと思います。

では、気になる「短期」とはどのくらいの期間なのか?

これも予想でしかありませんが、

早くて緊急事態宣言が終わってから1ヶ月後ぐらいまで。

遅くてウイルスの活動が弱くなると言われている、

夏を迎える6月末ぐらいまでではないかと考えています。

このまま日本国民が頑張ってソーシャルディスタンスを行い、

ロックダウンに近い生活状況を保ち続けることができれば、

2ヶ月ほどで厳しい状況は収まってくると思います。

そうなると、私たちは「短期」の戦略として、

この2ヶ月間、どうやって凌げばいいのかということを、

しっかり考える必要があります。

短期決戦で売上を作っていくためには、

下記の3つの条件が必要となります。

・感染しない、させない売り方を実践する。
・今ある戦力で戦う。
・常連客に買ってもらう。

この中でも一番重要な

「感染しない、させない売り方」を考えてみましょう。

考えられるのは、

・ネット通販
・ダイレクトメール
・FAX
・新聞折込チラシ
・ポスティング
・出張販売
・宅配
・営業時間短縮
・早朝販売
・深夜販売
・完全予約制
・貸し切り

感染を回避する「売り方」は、

実は考えてみるといろいろあったりします。

ネット通販は感染リスクがありませんし、

ダイレクトメールやFAX、ポスティングであれば、

エリアを絞れば、家の玄関まで直接配達するやり方でも、

対応は十分可能だと思います。

また、宅配ビジネスや出張以外にも、

予約制にしてお客様の人数に制限をかけたり、

貸し切りにして、1組しか受け付けないような営業スタイルにしたりして、

売る側に制限を設けて、お客様側も納得してくれる形をとれば、

感染リスクの低い売り方というのは、

現実的に不可能ではないと思います。

「接客で感染のリスクがあるのでは?」

そう思われる方もいると思いますが、

3密をしっかり配慮した売り方を徹底していけば、

完全非対面まではいかなくても、

“準非対面”のレベルぐらいまでは、

持っていくことは可能だと思います。

例えば、

・お客様同士、スタッフとの距離を屋外1m、室内1.5m以上空ける。
・会話は控えてもらうようにする。
・窓や扉を空けて換気をよくする。屋外でテントを張って営業する。
・接客はホワイトボードを使った筆談にする。

これに加えて、マスク着用、消毒ポンプの設置、住所の記載等の

通常の予防対策を取って、

感染させない売り方を実践してみるといいと思います。

集客するお客様は、

常連客や、馴染みのある地域のお客様に絞り込みましょう。

信頼関係のできているお客様でなければ、

非対面で買ってもらうことは難しいので、

常連客や、来店経験のあるお客様、

もしくは問い合わせのあったお客様に限定して、

集客戦略を展開していくようにしましょう。

情報発信としては、

定期的にSNSを更新することはもちろん、

感染予防をしている店の動画や、スタッフの笑顔の写真など

まめに情報をアップすることを心がけてください。

ユーモアのある面白いコンテンツをアップさせることで、

お客様を飽きさせないようにする工夫も必要です。

最終的には「いつか店に行こう」とお客様に思ってもらえるような、

見続けてもらうコンテンツをアップしていくことが重要なので、

その点を考慮して、

コンテンツ作りには力を入れたほうがいいと思います。

販促企画の内容としては、

「応援企画」が一番作り込みやすいと思います。

「私たち頑張ってます!」という思いをスタッフの写真や動画付で伝えて、

お客様の心を動かす内容を意識して企画を作り込んでください。

価格に関しては、

セール販売を覚悟で展開して欲しいところです。

短期でお客様に商品を買ってもらうためには、

やはりお得感がなければ動きません。

このフェーズの戦略では、お店や会社が

「やれば売れる!」

という成功体験を積むことのほうが大切なので、

ひとまず、最低限の利益が出るところで調整して、

「売る」に専念した販促にチャレンジしてもらいたいと思います。

 

おそらく商売の業種や規模によっては、

ここで紹介した売り方を読んでも、

「こんな効率の悪い売り方じゃあ、たいした売上作れないよ!」

と思うかもしれません。

しかし、どんな商売でも最初は「たいした売上」ではありません。

逆風の中でゼロから始める商売なので、

いきなり通常の売上が作れることのほうが

むしろ「異常」な事態なんです。

この些細な売り方をきっかけに、

従業員のモチベーションが上がって、

新しい売り方のヒントが生まれる可能性だってあります。

なにより、みんなが必死に考えて、

それを実行に移すことが、次の売上に繋がっていくきっかけになります。

「短期」の間は、小さい売上をバカにせず、

チャレンジする気持ちのほうを大切にしていきましょう。

次のステップとして「中期」に入ってきます。

中期とは、自粛要請が終盤にかかり、

感染者の数が目に見えて減ってきて、

世の中が「外出してもいいかな」と思い始める時期のことを言います。

私は、この「中期」は1年~1年半ぐらい続くと予想しています。

新型コロナウイルスが急になくなるはずがありませんから、

拡散と縮小をくりかえしながら、

1年半ぐらいは新型コロナウイルスにビビりながら

消費者が過ごす時期が続くと思います。

しかし、そこまで悲観的な状況にはならないというのが、

私の予想だったりします。

 

都市封鎖ができない日本は、ゆるやかに感染者を増やしていき、

最終的には「感染しても仕方ない」みたいな雰囲気が

世の中に出てくるのではないかと思っています。

ポイントになるのは、

「感染しても仕方ない」と「自粛に我慢できない」

という二つの消費者心理のせめぎ合いだと思います。

次第に世の中に感染者が増えていき、

知人で軽症で済んだ人の話などが耳に入るようになってくるようになると、

少しずつ「感染しても仕方ない」という気持ちが大きくなっていきます。

そして、政府のほうも

「ちゃんと感染予防するんだったら、商売してもいいよ」

みたいなお達しを出してくると思います。

その段階で消費者の「自粛に我慢できない」の気持ちのほうが勝って、

開き直りのようなフェーズに突入していくんだと思います。

これは希望的な観測でしかありませんが、

仮に「アビガンが新型コロナウイルスに効く」という話になれば、

多くの人が「感染したらアビガンを飲めばいいや」と思うはずです。

でも、「感染はしたくないよね」という気持ちは変わらないので、

ワクチンができるまでは、

ずっとこのようなグレーゾーンの消費活動が続くのではないかと思います。

そうなると、このグレーゾーンの「中期」で戦える企業というのは、

「短期」の戦略で「感染しない、させない」の売り方が

実践できているお店や企業に絞られてくると思います。

いきなり経験ナシで「中期」の戦略を始めても、

難しい販促手法なので、さじ加減が分からないまま、

失敗を繰り返してしまうはずです。

また、「やれば売れる」という経験もないので、

精神的に耐えられず、すぐに辞めてしまうと思います。

しかし、短期のフェーズで「やれば売れる」という経験を積んだ企業は、

高い確率で「中期」でも戦っていけるはずだし、

このような状態が1年以上も続くことを考えれば、

「中期」の戦略こそが企業にとって勝負所になってくるんだと思います。

次に「中期」で売るものですが、

「お客様の悩みを解決するもの」に

商材やサービスを変化させる必要があります。

いつまでも「応援企画」は通用しませんし、

常連客に商品を買い続けてもらうのにも限界があります。

例えば、地方でスイーツの販売をしているお土産屋であれば、

「スイーツを買ってください」のアプローチだけでは、

買ってくれる人は少ないと思います。

しかし、外出できずに自宅で時間を持て余している

子供や主婦もたくさんいますので、

そのような人達の「悩み事」を解決させるために、

・自宅で子供と一緒に作れるスイーツの手作りキット
・冷凍保存ができてチンして食べられるスイーツのセット
・スイーツを月替わりで宅配する定額制サービス。

などのような

悩み事やストレスを解放させてあげるサービスに変化させれば、

お客様のほうも手を出しやすくなるのではないかと思います。

今、家の中に居る人がストレスを発散できることは、

・寝る
・食べる
・風呂に入る

しかありません。

その中で「食べる」にフォーカスすれば、

「甘いものを食べてストレスを発散させたい」という消費者の悩みとリンクして

巣ごもりの消費として、

うまく「悩み事解決」に結びつけることができるかもしれません。

そして、最後は「長期」です。

長期とは、新型コロナウイルスが終息して、

みなさんが自由に動き回れるようになった時の世界です。

ワクチンが先か、集団免疫が先か分かりませんが、

おそらく1年~2年以内ぐらいには、

待ち焦がれた明るい未来がやってくるんだと思います。

これに関しては、おそらくなんですが、

突然に新型コロナウイルスが消滅して、

いきなり

「来月から外出OK!」

みたいな状態にはならないと思います。

なんとなく「中期」が長期化していって、

感染に対しての警戒心がなくなっていき、

次第に消費がゆるやかに解禁されていくのではないでしょうか。

しかし、はたからみると「段階的」なように見えますが、

おそらくこの“段階”が物凄く急で、

いきなり客がどっと押し寄せてきて、

品物がなくなったり、売り切れが続出して、

パニックのような消費になっていくのではないかと予想しています

そうなると、機会損失が起きて思うように稼げなくなったり、

対応が悪くてお客様の評判を落としてしまったりして、

せっかく消費が盛上っているのに、

自分達の店だけが、その波に乗れないという事態にもなりかねません。

だからこそ、会社は「長期」になった場合のことも想定して、

従業員を解雇してはいけないし、

従業員に対して「働く」というモチベーションを

維持させ続けなくてはいけないんだと思います。

このように「長期」で商売を続けていくためには、

「中期」の戦略が必要不可欠であり、

それを実践するためには、その前段階の

「短期」の戦略が必要なので、やはり経営者は、

「短期」「中期」「長期」の3段階に分けて、

戦略を考えていかなくてはいけないだと思います。

 

いいですか?

 

新型コロナウイルス対策として必要なのは、

・感染を回避する売り方のプロになる。
・商品やサービスを巣ごもり消費と相性のいいものに切り替える。
・今ある戦力で、お金をかけずに戦っていく。

この3つだと思うんですね。

これは難易度の高い売り方であって、

クリアできないゲームを永遠にやらされるような、

修業みたいな課題だったりするわけです。

でも、暗い気持ちになってしまうのは、

すべての課題を「いきなりやろう」とするからなんだと思います。

「短期」で感染を回避する売り方を身につけて、

「中期」で商品やサービスを変化させて、

この2つを地道に繰り返して、

「長期」に挑んでいくというのが、

 

今、経営者がやらなくてはいけないことなんだと思います。

 

もちろん、今までの話を聞いて、

「うちの会社ではこんなの無理だ」と思えば、

何もせずに、じっとしているほうが得策だと思います。

商材やサービスの内容によっては、

その選択が正しいというケースも大いにあります。

しかし、長期戦になるのであれば、

国の支援も早々に限界がきてしまうので、

どこかで商売人は、短期、中期、長期の戦略を立てて、

この状況が1~2年ぐらい続くことを覚悟して、

アグレッシブに動かなくてはいけません。

 

プライドを捨てて、

今までの成功体験も常識も捨てて、

チャレンジを恐れず、

変化を怖がらず、

自分が成功することだけを信じて、

全てをゼロから始めるつもりで、

粛々と仕事を続けられる経営者が、

 

このゲームの勝者になれるんだと思います。

 

そして、仮に勝者になれなかったとしても、

生き抜いていくことだけは諦めずに続けてください。

廃業しても、アルバイトや日雇いの仕事を続けながら生活していくことは、

今の日本でそんなに難しいことではありません。

1~2年乗り切ることができれば、

やがて感染が終息して、新しい世の中が始まります。

そしたら、その世界で再び頑張ればいいだけの話なので、

実は怖がることなんて何もなかったりするんです。

金儲けなんていうくだらないゲームは、

何度でもリセットボタンが押せるんですから、

長い人生においては、たいしたことではないということは、

心の隅っこにでも刻んでおいたほうがいいと思います。

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編集後記

コンサルタントなんて、

世の中であってもなくてもいいような商売ですから、

存在意義なんてこれっぽっちもないんですね。

でも、だからこそ、その存在意義を明確にしたくて、

困っている経営者のことを助けられるネタを必死に考えながら、

生きていくことしかできないんだと思います。

今回の新型コロナウイルスの騒動は、

「お前は世の中に本当に必要とされている人間か?」

というテストだと思って私は取り組んでいます。

このどん底の中で、

どれだけ多くの経営者を救うことができるのか、

そのことだけを考えて、日々の仕事を粛々と行っています。

引き続き、このメルマガで

有益な情報を提供し続けたいと思っていますので、

もし、社員や知人、取引先の社長さんに、

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メルマガの著作権はまったく無視していいので、

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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