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生成AIと「コンビニ弁当」が同じ理由

こんにちは。いろはの竹内です。

 

先日、庭で水を撒いていると、

アゲハの幼虫がサナギになりかけているのを見つけたんですね。

 

これは珍しいと思い、家の中にいる次女に、

「面白いものがあるぞー」と声をかけて、

庭に呼び出したんです。

 

「クロアゲハかな?」

じっとサナギを見つめる次女。

 

思い返せば、子どもの頃は好奇心旺盛な娘と一緒に、

こうやって夏休みに昆虫観察をしたものです。

 

それが今や立派な小学校の教員。

時間が経つのも早いものですね。

 

しみじみと思い出に浸っていると、

娘が「お父さん」と声をかけてきました。

 

「このアゲハの幼虫さ」

「うむ」

 

「観察してよ」

 

「えっ?」

「毎日、写メ撮って」

「・・・いつまで?」

「羽化するまで」

「・・・」

「授業で使えるかもしれないし」

「・・・」

「そんなわけで、よろしく」

 

ふー。

 

夏休みの宿題がひとつ増えました(自由研究パパ)

 

そんなわけで、本日のメルマガは、

『生成AIのキャッチコピーがイマイチな理由』

についてひとつ。

 

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なぜ、ChatGPTの文章はしっくりこないのか?

最近、生成AIを必要とする仕事に出くわしたので、

1年ぶりにChatGPTを再契約して使い始めたのですが、

やっぱり生成されたテキスト文に関しては、

 

「うーん」というレベルだったりするんですね。

 

完成度の高いテキスト文であることは間違いないのですが、

人の心を動かしたり、説得したりする力は相変わらず乏しく、

ビジネスの現場で使えるレベルには達していないというのが、

現時点での私の見解だったりするんですね。

 

でも、この話をすると、多くの人から、

「いやいや、十分使えるレベルだよ」と

反論されてしまうのが現状だったりします。

 

ChatGPTが吐き出した文章に対しては、

以前から評価が二分してしまうところが多く、

判断に個人差が出てきてしまうシーンも少なくありません。

 

なぜ、生成AIのテキスト文の判断には、個人差が出てしまうのでしょうか?

 

その疑問を探るべく、何日もChatGPTを使い続けて、

たどり着いた結論のひとつが、

 

生成AIの文章は「コンビニ弁当」と同じだという結論でした。

 

万人が「美味しい」と思う味を、

計算しまくって出したのが「コンビニ弁当」であって、

とても美味しいお弁当ではあるんですが、

その味に感動はありませんし、毎日食べたいとも思わない一方で、

食べても不満がないという考えから、

生成AIの文章とコンビニ弁当は、コンセプトが同じだと思ったんです。

 

いいですか?

 

人の心を動かすコンテンツというのは、

ある一定の「不安定さ」が必要だったりするんですね。

 

少し読みづらかったり、

形状に違和感があったり、

あえて崩れた感じがあったり、

 

その不安定な部分に対して、人がバランスを取ろうとする気持ちが動くことで、

コンテンツが強く印象に残ったり、感動を与えたりして、

人の財布をこじあけるテキスト文になったりするんです。

 

しかし、生成AIが生み出す文章というのは、

完成度があまりにも高いために、内容は理解できても、

心に響かない言葉の羅列になってしまいます。

 

たとえるのなら、同じ美味しい「お弁当」でも、

食べるシチュエーションや、

食べる人のことも考えて作られたのが「母親のお弁当」であり、

 

純粋に「子供が食べて美味しいもの」だけを突き詰めて作られたのが、

「コンビニ弁当」ということになるのではないかと思います。

 

プロンプトで「運動会で食べるお弁当」や

「子どもが喜ぶおかず」などと指示を出しても、

子どもの体調や好みなどの一次情報を掴める母親のほうが、

心に響く「味」が演出できるのではないかと思います。

 

さてさて。

 

みなさんの職場では、

生成AIを使ってキャッチコピーやテキスト文を作っていますか?

 

「いろいろなキャッチコピーを作ってくれるよ」

「商品ページの説明文を作ってくれて助かっているよ」

 

などなど、仕事の現場でも、

だいぶ生成AIが浸透してきていると思います。

 

しかし、コンビニ弁当しか食べたことがない人は、

コンビニ弁当しか「美味い」と思わないのと同じで、

レベル高いテキスト文を生成AIに抽出してもらうためには、

「美味しい」と呼ばれる様々な飲食店に足を運んで、

本物の味を体験しないと、

“正解”を導き出すことができないんだと思います。

 

そもそも論でいえば、IT業界の人は、テキスト文の制作の勉強を、

専門でしてきた人がほとんどいませんからね。

 

「良い文章」と「悪い文章」の見極めができないことが、

「ChatGPTの原稿、最高!」と勘違いしてしまう人が

増えてしまう要因になっているのではないかと思いますよ。

 

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編集後記

いろいろChatGPTにケチをつけていますが、

実際に仕事で使ってみると、

これはこれで、めちゃくちゃ便利だったりするので、

私自身は、生成AIの「推進派」だったりします。

 

Googleビジネスプロフィールの口コミの謝罪文を書いたり、

自分では思いつきそうもないビジネスアイデアを出してくれたり、

月額3000円以上の価値は十分にあると思います。

 

一方で、「生成AIを使う人って限られるよね」と思うことも多く、

「便利だ」と思う人と、そうでない人との間で

想像している以上に、価値観の差が広がっているのではないかと思います。

 

現在のような、ごく一部の「賢い人」が

「賢い答え」を導き出すために使う、「賢い人向け」のツールではなく、

スマホのように、賢くない人でも、賢い答えを導き出せるような、

そんな賢くない人向けのツールに進化していかなければ、

本格的に普及はしていかないのではないでしょうか。

 

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多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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