こんにちは!
いろはの竹内です!
さて、先日、伊豆半島のお土産屋さんから、
ちょっとしたネットショップの
コンサルティングを頼まれる機会がありました。
で、そのお客さん、自社サイトでネットショップを運営しているんですが、
「伊豆 お土産」
という検索キーワードで、
一生懸命、検索エンジン対策やキーワード広告を展開していたそうなんです。
しかし、ぜんぜん、売れない・・・。
だって、そりゃそうですよね。
お土産品は現地に行って買うもんだし、
ネットで購入するとしても、商品名で検索しますからね。
「伊豆 お土産」
なーんて、よく分からない検索キーワードで、
検索している人なんて、ほとんどいるわけがない。
でね。
このお土産屋さんのご主人さん。
あまりにもネットで売れないもんだから、
ある有名な検索エンジン対策の大御所の大先生に、
思い切って相談したんですって。
そしたらですね。
「『伊豆 観光』ってキーワードで上位表示させればいい」
なーんて、わけの分からないアドバイスをしてくれたそうです。
ええ、最近、こういう、
「わけの分からない」アドバイスをするセンセイ、多いんです。はい。
検索キーワードはよく考えて!
悪質なSEOのコンサルタントさんの手段として、
お客さんが呼べるキーワードよりも、
自分たちが操作しやすいキーワードを提案して、
そちらで上位表示させる
と、いうのが、最近、目に付きます。
例えば
ジュエリーを扱っているお店に対して
「6月 指輪」というキーワードで上位表示させたり、
ベッドを扱っているお店に対して
「寝心地 熟睡」というキーワードで上位表示させたり、
アロマ商材を扱っているお店に対して、
「アロマ 癒し」というキーワードで上位表示させたり、
これって、ちょっとオカシイですよね?
だって、
「6月 指輪」なんて検索している人は、誰ですか?
贈りたい人ですか? 6月生まれの人ですか?
どちらにせよ、誕生石を検索キーワードに入力しますよね?
それよりも、そもそも、そんなキーワードで、
お店なんか探します? 探さないでしょ?
人気のある、品揃えの良い店で、ジュエリーは選んで買いますよね?
「ベッド」もそうですよね。
そもそも「寝心地」なんて単語、そうカンタンに頭にひらめきませんよ。
「アロマ」もそうですよ。
なんで「癒し」なんてアバウトなキーワードで、
お客さんが検索してくるんです?
アロマを検索で調べている時点で、「癒し系」のアロマの種類なんて
おそらく分かっているんですから。
っと、このように、
お客様ではなく「自分たち主体」で検索キーワードを考えるから、
わけの分からない方向にSEO対策が行っちゃうんですね。
最近、実は、こういう
「わけの分からない検索キーワードの考え方」の人が非常に増えています。
そもそも、自分の都合で物事を考えすぎです。
お店を運営しているアナタは、
「このキーワードで検索しているはず!」
って思うかもしれませんが、
それは商品を取り扱っているアナタから見た都合でしかないんです。
「お米」を扱っているから「お米」と検索するはずだ!
「ジュエリー」を扱っているから「ファッションリング」と検索するはずだ!
「アジア雑貨」を扱っているから「アジア雑貨」と検索するはずだ!
そんなわけないんです。
だって、お客さんは「目的があって検索している」わけであって、
そんなアバウトなキーワードじゃ調べていないんです。
もっともっと「絞り込んだ」「オンリーワン」的なキーワードじゃないと、
こんな検索結果が10万件も100万件もホームページがヒットしてしまう、
面倒くさいインターネットじゃ商品を探さないんです。
だから、もっとお客さんの立場を考えて、
検索されるキーワードを考えてみてください。
冒頭で事例として説明した、「伊豆 観光」もそうですよね。
「伊豆 観光」なんて検索キーワードを引っ掛ける人は、
そもそも、観光に行きたい人であって、
いきなりお土産を買いたい人なわけないんです。
だって、みなさん、どうです?
もし、ハワイに観光しに行こうとして、
「ハワイ 観光」というキーワードで検索をして、
その検索結果のハワイのホームページを見て、
「おっ、このアロハいいじゃん!」
って、買っちゃいますか?
すんごいアロハ好きなら買うかもしれないけど、
それならば、きっと「ハワイ アロハ」って検索キーワードの方が、
絶対的に有効ですよね。
そもそも、お土産は現地で購入するものであり、
ネットで購入して満足度があがるもんじゃないんです。
だから、「伊豆 観光」というキーワードでは、
伊豆のお土産なんて売れるわけがない。
そもそも「死に筋」のキーワードなんですよね。
いいですか?
SEO対策というのは、
「検索で上位表示させるもの」ではなくて、
「売れるため」のものなんです。
僕だったら、伊豆のお土産屋さんから相談を受けたら、
まずは、実店舗の売上を上げる可能性を探ってから、
その後、検索キーワードで引っかかりそうな
「商品名」や「ブランド名」という需要のあるものをピックアップして、
その商品だけをキーワード広告に出稿させて集客させます。
あとはマスコミにヒットしそうなサービスや商品を提供して、
マスコミリリースをからめながら、
できるだけホームページのアクセス数を稼いで、
最小限の広告費でお客様を集客します。
他にもパンフレットを充実させて、紙媒体から携帯サイトへ誘導させたり、
屋外イベントを展開して優良顧客を確保したり、
地道ですが、確実な方法を狙っていきます。
そんなインターネットごときの販促ツールで、
検索で上位表示させたからといって、
売上が伸びるほど、商売の世界は甘くないですから・・・。
SEO業者は「上位表示させることが仕事」
キーワード広告の代理店は「クリックさせることが仕事」
経営コンサルタントは「契約を結ぶことが仕事」
広告代理店は「広告を出稿させることが仕事」
ショッピングモールは「月額の家賃をもらうことが仕事」
ページ制作会社は「ページを作ることが仕事」
と、すべての業者がそうだとは言いませんが、
このように、あなたの周りには、
思いのほか、アナタの会社の売上に対して、
真剣になっている人は少ないという現状に、
そろそろ気づいた方がいいかもしれません。
編集後記
さて、先日、仕事の関係で、
モンゴルの人と会う機会があったんですが、
なぜだか分かりませんが、僕のことを、
「タケチン」って呼ぶんですね。
何度も「“タケウチ”です!」といっても、
「おー、タケチン!」
「いいアイデアだよ、タケチン」
「ところで、タケチン」
その会議で、私がナニを話しても、
真剣な雰囲気にならなかったのは、
おそらく「タケチン」という僕の名前のせいだと思います。
朝青龍も、僕のことを“タケチン”って呼ぶんだろうか?