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「オンライン接客」で本当に客はモノを買うのか?

こんにちは、いろはの竹内です。

先日、テレビで芸能人がタガメを食べているのを見て、

数々の昆虫食を食べてきた長女に、

「タガメはどんな味なの?」と聞いたところ、

 

「ゲンゴロウよりマズい」

 

と貴重なご意見を頂くことができました。

 

ええ、ゲンゴロウを食べたことがないので、

それよりも「マズい」と言われてもピンときません。

なので、機嫌の悪そうな長女に再び質問することにしました。

「ちょっといいでしょうか」

「なに」

「もっと身近な食材で教えてくれませんか」

「身近な?」

「お父さんでも知っている食材」

「あぁ、それならあるよ。夏っぽいもの」

「なんだろう?」

 

「セミよりもマズい」

 

この子はバカなんでしょうか?

 

そんな8月もようやくお盆が終わりまして、

セミの声も少なくなってきましたね♪

 

誰かに食べられているのでしょうか?(揚げると美味しいらしい)

 

ということで、本日のメルマガは、

「オンライン接客」についてのお話をひとつ。

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オンライン接客は、なぜ浸透しないのか?

いろいろコロナ禍の予測を立てているのですが、

意外に浸透していないのが「オンライン接客」なんですね。

ZOOMを使ってお客さんに商品をすすめたり、

営業をしたり、サービスを勧めたりする、

いわゆるオンラインによる接客や営業が、予想していたよりも、

世の中の人達に利用されていないと思っています。

もちろん、

一部、保険営業や百貨店でオンラインが利用されている事例もあります。
https://www.news24.jp/articles/2020/06/24/06666409.html

また、ZOOM接客で2倍の客単価になった事例も出てきています。
https://www.wwdjapan.com/articles/1084577

ただ、これだけ感染者が増えると、

もう少しオンライン接客の事例がバンバン出てくると思っていたのですが、

思いのほか、成功事例が少なく、世の中に浸透していない感じがしています。

なぜ、浸透していないのか?

ひとつの要因として考えられるのは、

オンライン接客は、提供する側も提供される側も、

そこそこのネットのスキルが必要だという点です。

パソコンの環境、ネットの環境、

アプリをインストールするスキル、

さらにはオンラインによるコミュニケーション能力など、

消費者をかなり限定させてしまうところがあります。

 

もうひとつの要因としては、

「そんなに欲しければ店に買いに行く」という思考が、

コロナ禍でも多くの人が持っている点です。

 

感染予防を万全にして店に買いに行ったほうが早いし、

電話のほうが早いし、ネットで買ったほうが早いので、

「オンラインの接客で買う」という選択は、

案外、最後の最後だったりするんだと思います。

 

このように、

「非対面=オンライン接客が流行る」

という構図は、案外、まだまだ先の話であって、

下手をすれば、コロナの収束の時期によっては、

そこまで生活習慣として、

世の中に根付かない可能性もあったりするわけです。

 

いいですか?

 

おそらく「オンライン接客で買ってもいい」というお客さんは、

9割ぐらいは「買う」と決めているお客さんだと思うんですね。

 

なぜならば、オンラインという非常に面倒くさくて、

そこまでライブ感の伝わらないツールを使ってでも、

「買いたい!」

と思っている人は、相当、買う気満々な人の可能性が高いからです。

 

そのような事情を考えると、

オンライン接客を成功させるために一番大切なことは、

「オンライン接客をして買いたい」と思えるほど、

SNSやブログ、動画やホームページで、

お客さんのモチベーションを上げる仕掛けづくりなんだと思います

つまり、オンライン接客そのものが大事なのではなく、

商品のオリジナル性、スタッフのキャラクターの立て方、

さらには、SNSで購入者の声を載せたり、

動画で商品解説をして、お客さんの興味を惹くコンテンツを作ったり、

実のところ、オンライン接客という手法には、

ネット販促の総力戦みたいなところが大いにあって、

ネットのリテラシーの低い企業には、オンラインを使って接客するのは、

かなりハードルが高い仕事になってしまうのではないかと思います

そもそも動画で商品を売る「ライブコマース」が

日本でそんなに流行っていない現状を考えれば、

「オンラインで接客」ということ自体が、

ちょっと無理があるのかもしれません。

 

こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、

ネットのスキルが非常に低いと言われている百貨店なんかが、

頑張ってオンライン接客を展開しても、

そもそものEコマースのスキルが低い企業なので、

たぶん、うまくいかないんだと思います。

 

だからバーチャル空間でモノを売るとかいう、

ポンコツな発想にたどり着いてしまうんでしょうね(笑)
https://cgworld.jp/interview/202004-istn-vr.html

 

ネットのスキルの低い企業になればなるほど、

オンラインに対して夢が大きく膨らんで、

空想の世界に逃げ込んでしまい、

現実的なことが何にもできないまま、

廃れていってしまうんだと思います。

今後、ネットのスキルがある会社とない会社で、

ますます差が広がっていくのではないでしょうか。

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編集後記

コロナがどんどん広がっていた3月から4月にかけて、

多くの人が、

「7月、8月に日本は大不況になる!」

と予言者みたいなことを言っていましたが、

なんだかんだ言って、

持ちこたえているところがありますよね。

もちろん、めちゃくちゃ厳しい状態であることは変わりませんが、

企業がバンバンつぶれて、失業者が街にあふれかえて、

日々の食べるものに苦労するような、

そんな酷い状況に追い込まれることは、

これまでのところ、なさそうな雰囲気ではあります。

おそらく凹んでいる業界と伸びている業界が、

それなりに相殺されているところがあるのと、

なんだかんだ言いながら、巣ごもり消費からのリベンジ消費が働いて、

それなりモノが売れているところがあって、

日本経済がギリギリ持ちこたえているところもあるんだと思います

思い返してみれば、コロナ禍前に、

日本経済がそこまで絶好調だったわけではなかったところはありますよね。

弱っていた経済のところが、さらに弱った感じだったので、

もしかしたら、そこまで経済的なダメージが大きくなかったのかもしれません。

例え話としておかしいかもしれませんが、

 

古くて動きの鈍いパソコンを使っていたところ、

いきなり子供がトンカチでパソコンを叩いて壊してしても、

最初から壊れてあんまり使っていないパソコンだったから、

「まぁ、パソコンなしでも頑張りましょうよ」と、

不便ながらも今はアナログで仕事をしている、という感じでしょうか。

 

今のコロナ禍の経済状況を一言で言いあわらすとすれば、

「まぁなんとかやっていける」

といった感じなんだと思います。

今後、どこかの地銀が潰れたり、大企業が倒産したりして、

景気のムードが悪くなったら、消費はさらに鈍くなる可能性があります。

ただ、それでも、

世の中全体がダウンサイジングされていって、

生活がミニマムになって、楽しみもミニマムになって、

行動範囲もミニマムになって、人と会うのもミニマムになっていけば、

 

「貧しいけど、なんとなく楽しく生きていけるよね」

 

みたいな世の中で「まぁなんとかやっていける」という

経済になっていくのではないでしょうか。

そのくらいの開き直りの気持ちがなければ、

こんな厳しい世の中、

まともな神経で商売なんてやってられませんよね。

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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