経営コンサルタントの竹内謙礼の公式ブログ。

  1. 竹内謙礼の公式メルマガ
  2. 119 view

「お試し」が利益を生まない理由

こんにちは。いろはの竹内です。

 

3ヶ月ぐらい前の話です。

自宅で次女が「見て!見て!」と言って、

私の顔の前に、手の甲を突き出してきたんですね。

 

「なんだ! なんだ!」

「じゃーん!」

「『じゃーん!』じゃ分からんだろ」

「じゃーん!」

「だから、なんなんだよ!」

「じゃーん!」

「なんだ、その指輪は!」

「じゃーん!」

「どういう意味だ!」

「じゃーん!」

「お父さんに説明しなさい!」

「じゃーん!」

 

ということで。

 

次女が結婚しました。

 

ええ、さすがに90日以上経っているので、

もう返品の可能性は低いと思い、ご報告とさせていただきました。

 

ただ、最近は10年保証とか、永久保証とか、

いろいろ厄介なサービスも出回っていますからね。

 

油断はできません!(クーリングオフ対象外)

 

そんなわけで、本日のメルマガは、

「損して元取れ」は、本当に元が取れるのか?

というお話をひとつ。

 

【新年企画】2025年1月21日開催≪※オンライン≫
『2025年の消費トレンド予測セミナー』
https://www.marken.co.jp/seminar/0064832025.php

損をしたら、元を取る前に潰れる時代

実店舗やネットショップ運営の戦略で、

たびたび腑に落ちなくなるのが、

 

「赤字でもいいから」

というフレーズなんですね。

 

「最初は赤字でもいいから、まずは見込み客を集めましょう」

「赤字でもいいから、レビュー数を稼ぎましょう」

「赤字でもいいから、お試し価格でセールをやりましょう」

 

この「赤字でもいいから」という戦略は、先行投資に意味が近く、

儲からなくても、まずは見込み客を集めたり、

ネットショップのレビュー数を増やして、検索で上位を狙ったり、

そのような「損して元取れ」的なやり方で、

将来的な売上を取りに行く、典型的な手法だったりするんですね。

 

で、少し前までは、ひとつの商品に対する

人件費や原材料費の比率も低かったので、

「損して元取れ」の戦略を展開しても、

まぁまぁ利益が出るような構造になっていました。

 

しかし、今の時代にその戦略を展開してしまうと、

原価が上がり続けて、ひたすら赤字幅が拡大していき、

消費者もそう簡単にはモノを買わなくなったことで、

損がどんどん大きくなって、元がいつまでも回収できないという、

地獄絵図のようなマーケティング戦略になってしまいました。

 

いいですか?

 

今の時代、小さな会社で「損して元取れ」の戦略は、

ほぼ成立しないと思ったほうがいいんですね。

 

なぜならば、その戦略が通用するのは、

顧客獲得のために、長期的な投資に耐えられる大企業だけであって、

資金的に厳しい小さな会社では、

あっという間にお金を使い果たしてしまい、

利益が出る前に、資金をショートさせてしまうからです。

 

では、どうすればいいのか?

 

結論としては、すべてを「最小限」に抑えることです。

 

広告費や販促費を「最小限」に抑えて、

長期にわたって、継続的に投資できる集客戦略を考える。

 

また、新規客を獲得する商品の値引き幅を「最小限」に抑えて、

商品のコンセプトや、会社の思想に共感してくれる、

価格以外で、商品や企業を好きになってもらえる戦略を展開する。

 

そして、SNSの運用やDM作りの手間を「最小限」に抑えて、

できるだけお金をかけずに、新規客から優良顧客へシフトさせる。

 

そのうえで、目指す「売上」も最小限にして、

右肩上がりで、微増し続けるビジネスモデルを構築して、

利益を最大化し、長期化させる

「損を出さずに、息長く稼ぐ」という戦略を考えていかなければ、

これからの小さな会社が生き残っていくことは、

 

不可能なんだと思います。

 

さてさて。

 

みなさんの会社は、まだ楽天やAmazonのセールで安売りをすれば、

将来の見込み客が集められると思っていますか?

 

それとも、安売りのチラシを撒き続ければ、

高額な商品を迷わずに買ってくれる、

都合の良い優良顧客が集められると思っていますか?

 

お金儲けの難易度が上がっている今の時代に、

そんな小学生でもできるような、浅はかな売り方が通用するほど、

商売は甘くないことは、理解しておいたほうがいいと思いますよ。

 

【儲からない実店舗、ネットショップを徹底改善!】
メール、電話相談でコンサルティング
『タケウチ商売繁盛研究会』 月額5000円
https://e-iroha.com/kenkyukai/

編集後記

石破首相が、

「2020年代に全国平均で時給を1500円に引き上げる」

という公約を掲げていますが、上昇し続ける人件費を捻出するためには、

中高年のサラリーマンの給与を下げたり、早期退職をさせたりしながら、

トータルの人件費の調整をかけていくしか方法はないと思うんですね。

 

外注に仕事を出したり、システムやAIを導入したりして、

人余りとなった40代、50代の従業員を辞めさせて、

その代わりに、初任給の高い新卒や、高時給のパートを採用する流れは、

2020年代が終わるまでの、あと5年間は加速していくと予想しています。

 

今は景気も悪くないので、中高年でも

転職や再雇用が可能な社会情勢ではありますが、

人件費と原材料費の高騰で、小さな会社がバタバタと潰れれば、

失業率が上がって、一気に日本経済が冷え込むことも考えられます。

 

そう考えると、

 

人件費の高騰と物価上昇の歯車が、どこかで狂いだしたタイミングが、

次の大きなゲームチェンジの時であり、

そこで地獄のようなどん底に突き落とされる人と、

ビジネスチャンスを掴んで、大成功する人で、

人生が大きく分かれていくのではないかと予想しています。

 

今後、世の中で不要となる可能性の高い、40~50代のサラリーマンは、

この5年以内に大きな人生の分岐点を迎える可能性が高いので、

今から会社に頼らず、一人でもメシが食べていける

サバイバルな金儲けのスキルを身に付けておいた方がいいと思います。

 

隙間バイトのタイミーの利用者のうち、

30代以上が6割を占めているというのは、

そういう時代の流れが、少しずつ迫っている証拠ではないかと思います。

 

【子どもの教育費、タイミーで稼げますか?】
サラリーマンの起業、副業、相談に乗ります。
『タケウチ商売繁盛研究会』 月額5000円~
https://e-iroha.com/kenkyukai/

※メルマガの内容は出典とURLを明記していただけ
れば流用、拡散は大歓迎です。

※あれ? メルマガが届かなくなったぞ?
もう一度、メールアドレスを登録してみましょう!
https://e-iroha.com/melmaga/mailmagazine2.htm

竹内謙礼の公式メルマガの最近記事

  1. なぜ、あの米農家だけが儲かっているのか?

  2. なぜ、中高年になると「言い訳」ばかりするのか?

  3. 「商売のセンス」はどこで学ぶのか?

  4. 経営者の「私は間違っていない症候群」の治し方

  5. 楽天市場で、今、なにが起きているのか?

関連記事

楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
竹内謙礼の無料動画セミナー 女子大生の看板サンプルブログ 羽沢横浜国大駅のブログ
経営コンサルトによる記事を検索してご覧頂けます!
アーカイブ
PAGE TOP