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ネット広告の「転換率」なんて参考にするな!

こんにちは!
いろはの竹内です。

さて、ネットショップのコンサルティングをしていると、
必ず出てくる言葉が「転換率」。

「転換率があんまり良くなくて」
「転換率をもっと上げたくて」
「転換率がどうしても5%いかないんですよ」

もう「転換率」さえ良ければ、
温暖化や二極化、戦争なんかの世界中の悩みが
一発で解決するんじゃないかっていうぐらい、
みなさん、転換率に固執していますよね。

確かに気持ちは分かりますよ。
なんとなくネットショップの能力を測定しているような数字ですからね。

『転換率=購入件数÷来客数×100』

この数字をはじき出して、

転換率がよければ「エライお店」
転換率が悪ければ「悪いお店」

そんな判断をしている人は非常に多いですよね。
ネット関連のコンサルタントやモール系の担当者もバカの一つ覚えのように、
「転換率を上げて下さい!」って口をすっぱくして言っていますから、
もう「転換率=ネットショップの能力」って判断している人が多いのも、
気持ちはとっても分かりますよ。ええ。

でも、ですね。

ぶっちゃけた話、こんな数字、まったくあてになりませんよね。
転換率ほどいい加減な数字は世の中にないですよ。
批判を覚悟で言わせてもらえれば。
あくまでこの数字は「目安」であって、この転換率を上げることが、
ネットショップの「全て」ではないんですよね。

むしろこんないい加減な数字、惑わされるだけですから、
頭の隅っこに放り投げて、
その時間でキャッチコピーの1個でも考えてろって感じですよ。

「おいおい、ホントかよ」

って思う人は、
まぁ、ちょっと話でも聞いてくださいな。

転換率はコンサルタントの言い訳!?

まず、「転換率を手っ取り早く上げる方法」っていうのを、
ちょっと考えてみて下さい。

「ページのクオリティを上げる」
「買い物をしやすいようにする」
「キャッチコピーで買う気を煽る」

まぁ、いろいろあると思います。
でも、一番手っ取り早い方法は・・・。

「アクセス数を下げること」です(笑)

これが一番賢いやり方。
で、「メルマガで常連客にリピート商品を買わせる」
この2つの手法をとれば、

アクセス数が最も少なくて、
一番、商品を購入させることができます。
(メルマガを配信しない検索商品は別ですが・・・・・・)

1万人の知らない人にページに飛び込んでもらうよりも、
100人の確実に買ってくれる常連さんにページに飛び込んでもらった方が、
絶対的に「転換率」はいいですからね。

でもでも。

実際には1万人の知らない人にページに飛び込ませて、
10個商品を買ってもらうほうが、
おそらくネットショップの能力としては高いわけで、
常連客100人に10個商品を購入してもらうことよりも、
ずっとずっとテクニック的には大変なわけです。

それに転換率が高いというのは、
先述したように「アクセス数が少ない」という可能性も充分ありますから、
「新規顧客が取れていない」という意味にもなってしまいます。
また、同時に「ニッチマーケットでこれ以上成長しない」という
危機的状況の可能性だって考えられますよね。

つまり、広告を使ってぜんぜん集客していないお店で、
なおかつ昔から常連客にメルマガを配信している店舗は、

転換率が高くて当然なんです。

だから決して「転換率が高い」というのは
健康的なお店を意味するもんじゃないんですよね。

実際、売れている店舗で、
新規顧客を確実に獲得している店舗のデータをみると、
転換率が高くなったり、低くなったりの繰り返し運動をしています。

だから、転換率なんて、
瞬間的な広告のレスポンスだったり、
ページやメルマガの良し悪しを測定するものであって、

店舗全体の能力を転換率でひとくくりで結論を出しちゃうのは、
あまりにも乱暴なコンサルティングになっちゃうわけです。

新商品を出した時は当然、アクセス数が多くて購入者が少なくて、
安売り商品を出した時は当然、アクセス数も上がるし購入者も上がるし、
懸賞広告で見込み客を集めたら、やっぱりアクセス数も購入者数も悪いし、

結構、「転換率」って、とっても変動的で、
いい加減な数字なんですよね。

あ、もちろん私も、コンサルティングをする時は
「転換率」って言葉を使いますけど、
あくまで売上を伸ばすための「目安」であって、
その転換率の数字だけでお店の能力を決め付けることは、

絶対にやりません!

この数字を上げることが全てじゃないってことは、
ネットショップをやっている頃に痛いほど学びましたから。

肝心なのは転換率じゃなくて、

「いくつ、売れたか」という事実だけです。
いくら転換率が高くても、
商品が売れて、利益を出さなきゃ商売は0点なんですから。

よくアクセス数とかを自慢げに話す人がいますが、
そんなもん、まったく関係ないですよ。

あと、よくネットのショッピングモールに出店しているお店とかで、
「同ジャンルのトップ10平均の転換率が・・・」
とか言って、相談してくる人がいるんですが、

そんなの、なんの目安にもならないですって!

メルマガの内容、扱う商品、出店時期、使っている広告で、
「転換率」の質なんてバラバラなんですから。
自分の御店の売上のことだけ気にしろって感じです。

そんなわけで。

みなさんも、ネットショップ運営を
カンタンな数字に置き換えて考えるのは、
そろそろ止めたほうがいいと思いますよ。

「転換率」って言葉を使って、
アクセス数とかを調べて計算していると、

なんとなく、仕事をやった気になりますからね(笑)。

大切なのは「転換率」という言葉を
真に受けていいときと、真に受けなくていいときの、
この「バランス感覚」がないと、

商売は絶対にうまくいきませんよ。

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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