こんにちは。いろはの竹内です。
先日、大手出版社の講談社から電話が入り、
もしかして本の執筆依頼かと思い、 わくわくしながら話を聞いていると、
「竹内さん、キャッチコピーの先生でしたよね?」
「はぁ、一応」
「今回の選挙で、 各政党のキャッチコピーがあったじゃないですか」
「あぁ、ありましたね」
「あれ、添削してくれませんか?」
「・・・は?」
「各政党のキャッチコピーにダメ出ししてほしいんです」
「いやいや、私、販促系のキャッチコピーが専門でして」
「販促系?」
「スーパーのPOPやネットショップのキャッチコピーです」
「あー、そのへんは気にしてませんから」
おい! 気にしろよ!(アンジャッシュの小島風)
とは言いながらも、
毎年、予測カレンダーを作らなくてはいけない事情から、
過去の選挙の記録と政党のキャッチコピーは、
コツコツと調べていたこともあり、膨大な資料と格闘しながら、
3日間、泣きながら原稿を書かせて頂きました。
で、つい先ほど、
講談社のWEB記事にアップされましたのが、下記になります。
■『言葉のプロが分析!選挙のキャッチコピー「巧い政党・ ヘタな政党」』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53354
ええ、これで私も政界デビューです。
でも、これが自分で言うのもなんですが、
なかなか自画自賛の原稿になりまして、
ビジネスの世界でも、十分役に立つ内容に仕上がっています。
ということで。
今回のメルマガでは実践的なノウハウとして、
「キャッチコピー」について、お話をさせて頂ければと思います。
どこの政党のキャッチコピーが一番「売れるのか?」
今回、各政党のキャッチコピー添削して、
新たにキャッチコピーで「大事なこと」を3つ学びました。
それは、
- 準備が大事
- 短いことが大事
- 購入後をイメージさせることが大事
この3つです。
『準備が大事』というのは、
商品やサービスのキャッチコピーを作る上で、
誰をターゲットにして、どのように売り込んでいくのか、
じっくりと、その戦略を考えることです。
私も14年近く現場でキャッチコピーを教えてきたこともあり、
適当に作っている言葉や、やっつけで作った言葉は、
すぐに見抜けるようになりました。
焦ってつけたキャッチコピーや、
投げやりで作ってしまったキャッチコピーは、
やっぱり買い手側にも、その思いが伝わってしまい、
興味を引かない、 購買意欲をそそらないキャッチコピーになってしまうのです。
特に、
「もう考えるのが面倒くさいから、これでいいや」
という言葉は、驚くほどお客様に伝わってしまい、
まったく売れないキャッチコピーになってしまいます。
だから、キャッチコピーを作るときは、
「この商品を売ってやる!」という強い気持ちをこめて、
どうやって売ればいいのか、真剣に、まじめ、 そして頭をフル回転させながら、
しっかり考えるようにしなくてはいけません。
次の『短いことが大事』というのは、
文字数の少ない、メッセージ性の強い言葉を作ることです。
政党のキャッチコピーは、10~15字ぐらいが相場ですが、
物販のキャッチコピーは、18~22字ぐらいが理想です。
もっと欲を言えば、18字以内ですね。
このくらいが、読まずに視覚で何が書いている文字なのか、
一瞬で把握できる、ギリギリの文字数と言えます。
最後の『購入後をイメージさせることが大事』というのは、
キャッチコピーには必ず、
「お金を払った後」を想像させることが必要だということです。
例えば、
「カードが5枚入る超薄型財布」
というキャッチコピーの場合、“カードが5枚入る”という、
「購入後」の世界がイメージできるから、
お客様は手に取って商品を見ようとします。
しかし、
「男なら、黙って薄型財布」
「使って便利、薄型財布」
「大人気、薄型財布」
というような商品の“状態”を説明しているキャッチコピーは、
やはり買う気をそそらないんですね。
なぜならば、お金を払った後をイメージすることができないから、
商品そのものに「お金を払いたい」 という気持ちが生まれないからです。
このように、キャッチコピーには、
3つの大事なポイントがあって、これをハズしてしまうと、
売れないキャッチコピーになってしまい、
お客様に見向きもされない言葉になってしまいます。
いいですか?
今回、興味本位で各政党のキャッチコピーを検証するという、
畑違いの仕事をさせてもらったんですが、
実際に検証してみると、
「投票する」も「購入する」も、
相手の心を動かして、行動させるという意味でいえば、
同じ役割なのではないかと思いました。
しっかり準備をして、短い言葉で分かりやすく、
そして、購入後(投票後)をイメージさせる言葉を、
キャッチコピーにして伝えることが、
消費者(有権者)の心を動かして、
私たちの将来の生活を豊かにしてくれることに繋がるんだと思いま す。
そういう意味で言えば、
今回の各政党のキャッチコピーのコラムを読んで、
「人に言葉で伝えて、相手の心と身体を動かすこと」
が、キャッチコピーにおいていかに大事なことなのか、
改めて再確認した人も多いのではないかと思います。
ビジネスでも知っていて損はない内容で、
2~3分でサラッと読めるコラムなので、
ぜひぜひ、ご一読して頂ければと思います!
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選挙のキャッチコピー「巧い政党・ヘタな政党」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53354
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編集後記
今回、政党のキャッチコピーを考察して、
将来的に、選挙の参謀みたいなお仕事も、
面白いのかなぁーと思ってしまいました。
商品を売り込むのも、政治家を売り込むのも、
そんなに大きな違いはありませんからね。
ただ、もし、 私がそういう政治家の参謀のような仕事をするならば、
その人に3年ぐらい地域密着でボランティアの仕事や
業界団体のお手伝いなどをしてもらい、
地道に地元の組織票を固めていくようにアドバイスします。
そして、ようやく市議会議員に立候補して、
3期ぐらいしっかり議員活動をして実績を積み、
その後、県会議員や国会議員、 市長選等にステップアップしていくやり方で、
ステータスを上げるようにしていきます。
間違っても、いきなり衆議院議員選に立候補したり、
どこかの政党で公認をとったり、
落下傘候補よろしく、見知らぬ土地で選挙をしたり、
そんな博打のような売り込み方はしないですね。
商売と同じで、
やっぱり選挙も最後は「ファン」の数で勝負が決まりますからね。
「選挙の当選方法」=「ファンの作り方」ですから、
その点は、販促のノウハウが生きてくるんだと思いますよ。
そういうわけで、
今回の政党のキャッチコピーのコラムを読んだ政治家さんから、
選挙の参謀の声がかからないかしら♪(かからねぇよ!)
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