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子どもの入社式の親を呼ぶ会社は正しいのか?

こんにちは。いろはの竹内です。

 

先日、テレビで天気予報を観ていると、

妻が「ちょっと聞いていい?」と、

私に声をかけてきたんですね。

 

「前から気になっていたんだけどさ」

「うむ」

「天気予報で『日本海側』とか『太平洋側』ってよく言っているけど」

「ふむふむ」

 

「千葉県ってどっち?」

 

「・・・」

「千葉県って太平洋側なの? 日本海側なの?」

 

ふー。

 

想定していたよりも、斜め上からの質問でしたね。

 

ええ、あまりにも天気予報の初歩的なところで躓いていたので、

一周回って、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。

「ねぇ、どっちなのよ!」

遠い目をしている私に、大声で話しかける妻。

 

今までごめんよ・・・。

君が太平洋側と日本海側の意味が分からず、

ずっと天気予報を観続けていることに気づいてやれなくって。

俺はなんてダメな男なんだろうか・・・。

 

「おい! 教えろよ!」

それでも罵声を浴びせてくる妻。

 

「教えてくれないなら、他の人に聞くぞ!」

「・・・」

「ネットで調べればこんなの一発で分かるんだぞ!」

 

もう何に怒っているのか、よく分かりません。

 

やれやれ。

明日、晴れるといいですね(妻の頭の中は本日も快晴♪)

 

というわけで。

今回のメルマガは、

「親を味方につけなさい」

という話をひとつ。

 

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子離れしない親と、親離れできない子

先日、某大学の就職課にヒアリングする機会があったんですが、

自分の生まれ育った地元企業に就職したいという学生に、

「なぜ、地元で働きたいんですか?」と質問すると、

 

「親の介護をしたいから」

 

と回答する人が増えているそうなんです。

 

「地元に愛着があるから」

「家から近いから」

 

という回答であれば、まだ理解できるんですが、

自ら「親の介護をしたい」という学生が増えていることに、

軽い衝撃を受けたんですね。

 

でも、今の親子関係のつながりを考えると、

あながち、おかしな回答ではないと言えます。

 

少子化で親と子の関係が以前よりも密になり、

親子で一緒に買い物や旅行に行く機会が増えれば、

子離れできない親と、親離れできない子の

利害関係が一致するのは当然といえます。

 

つまり、企業側は働き手としての「子」が欲しければ、

その背景にいる「親」を説得しなければいけないし、

「親」を就活に巻き込まなければ、「子」を獲得することができない、

いわゆる“親子セット”での労働力の確保を目指さなければ、

若い労働力の確保が難しい時代に突入しているんだと思います。

 

いいですか?

 

私はコロナ前まで、

親を会社の入社式に招待したり、

社長が採用した学生の自宅に訪問して、親に挨拶をしたりするのは、

正直、「やり過ぎ」だと思っていたんですね。

 

また、採用した学生に「親への感謝の手紙」を書かせたり、

年に一回、社員の親を招待して食事会を開いたりするのも、

親離れできない子を甘やかすだけの儀式になると思い、

冷めた目で見ていたところがありました。

 

しかし、現状、親を巻き込んだ採用の取り組みをしている企業のほうが、

優秀な学生を採用することができていたり、

離職率を抑えることに成功していたりするので、

 

そういう意味でいえば、今回の「親の介護をしたい」という理由で、

地元の会社に就職することを希望している学生が増えている現状は

非常に納得できる話だったりするところがあります。

 

さてさて。

 

みなさんの会社では、若い社員に対して、

「もう大人なんだから」

「もう社会人なんだから」

と、勝手に自分の尺度で「常識」を当てはめていませんか?

 

今後、経済が停滞していくことを考えれば、

親から離れられなくなる子はよりいっそう増えていくと思いますし

一方で、少子化が進めば、

いつまでも自分の手元に子どもを置いておきたい親は増えると思います。

 

双方の利害関係が一致する以上、

採用した学生の「親」も一緒に就職させるぐらいの覚悟がなければ、

労働力が減り続ける今の日本において、

企業が生き残ってくことは難しいんだと思いますよ。

 

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編集後記

ヒアリングした就職課の人いわく、

学生が会社選びで重要視しているのが、

「雰囲気」

なんだそうです。

 

アットホームな雰囲気だとか、

先輩社員の優しい雰囲気だとか、

職場の楽しそうな雰囲気だとか、

 

少し「ふわっ」としたイメージで、

就職先を探している人が多いそうです。

 

最近は「怒られるのが絶対にイヤだ!」という学生がほとんどなので、

ハードそうだったり、難しそうだったり、大変そうだったりすると、

すぐに就職先の候補の企業から消えてしまうそうです。

 

お給料が高かったり、休暇が多かったりすると、

逆に「何か裏があるんじゃないか?」と警戒する学生も多く、

企業の採用戦略における“表現方法”は、より難易度が増している状況です。

「働く」の意味が大きく変わったアフターコロナの世界において、

企業側も「働きたくなる会社」の“見せ方”を、

もっともっと工夫していく必要があるのかもしれません。

 

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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