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月商1万円のネットショップが激増すると市場はどうなるのか?

こんにちは!
いろはの竹内です!

さてさて。
先日、インターネットを通じた通販が、
どのくらい伸びているのかっていう記事をネットで見つけました。

富士経済さん調べ
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/10/17814.html

なんとネット通販の市場規模は、
対前年比で20%の増なんですって!

普通、こんなに調子の良い市場はないですよ。ええ。

でも、ですよ。

なーんで、こんなに調子が良い市場なのに、

「去年より売れていないよ!」
「オープンしたのに、ぜんぜん売れないよ!」

っていう状態に陥っている人が多いんでしょうか?

私の感覚としては、
このような状態の人が「多い」のではなく、

「増えている」という感覚なんですけどね。

ええ、ちょうど対前年比で20%増ぐらいの勢いで。
売れなくなったり、潰れたりしているお店が増えています。

今回は好景気の市場なのに、なぜか儲からない仕組みについて解説します。

一番ツライのは、誰だ!

実は現在、老舗の某大手オークションサイトでは、
落札者は横ばいなのに、出店者が増えている状態で、
落札率がガンガンに落ちているそうなんですね。

数年前まで出店したら落札率が50%だったものが、
現在では20%。

つまり、2個出品して1個落札できていたものが、
今では5個出品しないと1個落札してもらえない状況にまで、
市場が疲弊してしまっているそうなんです。

で、さらに状況は深刻で、

落札率も落札価格も下落傾向なので、
どんどん法人企業のオークションサイトが撤退しているらしいんですね。

まぁ、正確な数字を抑えているわけではないので、
ここらへんはアバウトな表現になってしまいますが、
とにかく法人企業はオークションサイトの運営だけでは、
会社が立ち行かなくなってしまっているわけです。

でね。

なーんで、こんな状態になったかというと、
やはり先述したように「出品者が増えた」というのが、
一番の問題だったわけです。

出品者が増えると、当然ながら商品が増える。
そうすると、今まで丸抱えしていたお客様は、
当然のことながら分散しちゃうわけですね。

今までAというお店が100%シェアをとっていたマーケットでも、
同じ商品で出品者が100店舗増えれば、
当然のことながら、シェアはガリガリと削られてしまう。
どんなに良い広告を抑えても、どんなに良いメルマガを書いても、
やはりお客様は、ほんの少しの隙間から抜け落ちてしまうわけです。

そうすると、誰が一番、事業が苦しくなるか?

当然のことながら、
市場を早い段階で開拓した、老舗のネットショップさんたちですね。

だって、売上が伸びて、会社の規模を大きくしてしまったために、
商品に余計な経費が乗ってくるんですから。
人件費や広告費などのコストランニングもバカにならない。

個人出品で、薄利でも問題のない人たちが、
利益をほとんど無視した価格でどんどん出品してくると、
法人企業は立ち行かなくなってしまうわけです。

で、それに対抗するために、なんとか利益を出そうとして、
法人企業はスケールメリットを利用して、
どんどん大量に商品を仕入れて値下げして、
荒くれモノの個人出品者に対抗してくるんです。

そうすると、今度は個人が「なんで儲からないんだ?」といって、
さらに値下げを断行してくる悪循環になっていく・・・。

こうなってくると、個人のほうが怖いもんないですからね。
だって、薄利でもいいんです。
明日の飲み代にでもなればOKって感じですから(笑)

それに商売のことをよくわかっていないから、
ハチャメチャなやり方で価格破壊をしてくる。

そうすると、個人出品者も法人さんも、

両方とも『儲からない市場』になっていってしまうわけです・・・。

まぁ、今回は分かりやすく説明するために、
オークションの市場を使って解説しましたが、
これはネット通販市場、全体にでも言えることなんだと思います。

個人のネットショップが増える。
新規のネットショップが増える。
似たようなネットショップがオープンする。

どんなに力のないチャランポランなネットショップでも、
同じ市場に出品されれば、買い手の選択は分散されて、
必然的に売上は落ちてしまうもんなんです。
さらには、広告の取り合いになって、露出が減り。
キーワード広告も、意味もなく高騰する・・・。

だから、対前年比で市場規模が大きくなったとしても、
決して、その市場が「儲かる」とは限らないってことなんですね。

お偉い経済評論家の先生方は、
数字だけで「Eコマース市場はまだまだ伸びる!」と叫んでいますが、
実際には、ネットショップの数が増えているだけで、
それに比例して、さらに商品点数が増えて、
その競争化で、どんどん販売価格が下がっていって、

結局はカタチだけの『総流通額』が増えているだけなんですね。
だって簡単に言ってしまえば、品数が増えているだけですから。

総流通額が増えても、
各店舗の経常利益が増えているかどうかまでは、
さすがに調査できませんし・・・。

だから、大胆な予測ってワケではありませんが、
これからは、ネットショップだけのビジネスで会社の規模を大きくしていくのは、
とても危険なことなのかもしれません。

ロングテールの部分がどんどんどんどん延びていって、
すっごい小さくて、こまごましたサイトが、たくさんたくさんできてきて、
月商1万円とか2万円とかのサイトが山のように登場して、
そのような小さな個人の副業サイトが、
ジワジワと大手ネットショップの売上を蝕んでいく・・・。

「そんな、大げさな~」

って、思うかもしれませんが、
景気が悪くなると、必ず副業のビジネスは盛んになりますから、
さらに、この仮説は現実味を帯びてくると思います。

どんなに素人でも、どんなに雑なホームページでも、
同じ商品、似たような商品というのが、
ネット上に出回るだけでも、大手のネットショップさんの売上は
少しづつ削られていくんですから・・・。

そうすると、法人のネットショップはどうすればいいのか?

利幅をできるだけキープする戦略は?
お店のファンを取り組む方法は?
新規ビジネスの立ち上げる方法は?
買い控えが起きている中での商品を買ってもらう方法は?
個人出品者に勝つ方法は?

これらの『具体的』な戦略について、8月12日のお盆休みのど真ん中で、
埼玉県の大宮市でバッチリ語らせてもらいます!
(セミナーは終了しました!)

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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