経営コンサルタントの竹内謙礼の公式ブログ。

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「人工衛星が人に当たる確率」って、どのくらいなの?

こんにちは。
いろはの竹内です。

さて、前回のメルマガでもご報告させていただきましたが、
私、今もなお、中国の上海にいます!

で、主な仕事が夕方から夜なので、
空いた時間に語学学校に通っているんですが、
先日、授業の総まとめのテストみたいなのがあったんですね。

で、そこで出てきた中作文が、

【 富士山は活火山だから、私は日本に行きません 】

・・・なんでしょうね、この突っ込みどころ満載の日本文は。

まず、「活火山」という中国語単語を私は知りませんし、
今後、残りの人生で、その単語を覚える気が、サラサラありません。
さらに、百歩譲って「活火山」という単語を知っていても、

富士山は活火山ではありません。

そして、1万歩ぐらい譲って、
富士山がたとえ「活火山」であったとしても、

「活火山」を日本にこない理由にするという、
そのスタンスが、私は気にくいません!

って、問題にケチをつけている間に、
「竹内さんは、おじさんだからもっと頑張りなさい」と先生に言われて、
「す、すみません」と頭をかいて謝っている、今日この頃。

みなさん、2011年の仕事収めが、
こんなメルマガで終わってすみません。

さて、本日、年末最後のメルマガのネタのお話は、

今、話題騒然のドラマ「家政婦のミタ」のお話。

あのドラマがブレイクした理由って、なんだと思います?

「それは、再生の物語で、家族の絆の脚本だったからだよ」

という論評が出回っていますが、
私はちょーーーっと違うと思うんですね。

さて、その理由とは?

「家政婦のミタ」はなぜ、ブレイクしたのか?

さて、みなさん、ご存知だとは思いますが、
今年の冬のドラマで、松嶋 菜々子主演の「家政婦のミタ」が、

最高視聴率40%を叩き出して話題になりました。
http://www.asahi.com/culture/update/1222/TKY201112220130.html

そして、新聞や雑誌、ネットではこのドラマが
なぜ、大ヒットになったのか、
いろいろな考察ネタが話題になっています。

■今どきのヒーロー像を描いた説
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111215-00000343-oriconbiz-ent

■ネットで話題になった説
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111224-00000514-yom-ent

■「再生」がテーマのドラマだったから
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111210-00000013-pseven-soci

このようなテーマを掲げて、
いろいろな「ヒットの理由」を探っているわけです。

しかし、実際のところ、
ドラマで「40%」というのは、「戦略」を立てて叩きだせる数値ではなく、
どちらかといえば、偶発的な可能性で起こりうる、
奇跡的な数値と言ってもいいと思うんですね。

だって、考えてもみて下さいよ。

ドラマで視聴率40%を叩き出したのは、
11年前のキムタク主演の「ビューティフルライフ」依頼の快挙ですよ。

ちょっとハチャメチャな考察をさせていただきますが、

1クールとは年に4回あるドラマの放送サイクルで、
その中で、高視聴率が出るドラマの時間が8時台、9時台、10時台のだいたい3つ。
で、さらに、この時間帯には、
映画やニュースが放映されたり、バラエティが放送されたり、

番組改定などがあって、一概にはなんとも言えないところがありますが、
ここでは、「仮」として、1週間3つの時間帯に全てに、
日テレ系、TBS系、フジテレビ系、テレ朝系の、
4つの局がドラマを放送したと考えると、1日12本のドラマが放送されて、

それぞれのテレビ局に40%のドラマ視聴率をたたき出すチャンスがある・・・と強引に考えてみます。

そうすると、ですよ。

これが1週間の各時間帯でスタートするわけですから、
だいたい1週間で、84本のドラマが誕生して、
これが1年間で4クール出てくるわけですから、
こりゃまた、すごい数のドラマが、
この4つのテレビ局からは登場する可能性が出てくるんです。

上海でくそ忙しいのに、ちょっと計算してみたんですが・・・

11年前の視聴率40%の「ビューティフルライフ」が
2000年1月スタートの冬の1クール目のドラマなので、

2000年 全4クール
2001年 全4クール
2002年 全4クール
2003年 全4クール
2004年 全4クール
2005年 全4クール
2006年 全4クール
2007年 全4クール
2008年 全4クール
2009年 全4クール
2010年 全4クール
2011年  1クール
     2クール
     3クール・・・ここで「家政婦のミタ」が放送

という状況を考えると、

「全47クール」×「1クール84本」=3948本!

つまり、11年間に「3984本」のドラマが誕生する可能性があって、
その中で、40%の視聴率をたたき出す確率は、

「ビューティフルライフ」と「家政婦のミタ」の2回しかないわけです。

そして、これをざっと確率で割ってみると、

「1992分の1」

この数値って、分かりやすく言えば、

今年の秋にドイツの人工衛星「ROSAT」が、
地球に落ちたときに人に当たる確率が「2000分の1」だったので、
それよりちょっと高い数値ってことなんですよね。

あれ、逆に分かりづらくなりましたか?

まぁ、どちらにせよ、
「1992分の1」という、0.05%ぐらいの奇跡的な確率を、
“戦略で計算して当てる”というのは、
ちょっと人間の予測力としては、難しいと思うんですね。

実際には、全ての時間帯で毎日ドラマ放送されることはありえませんから、
もうちょっとこの確率は高いと思いますけど・・・。

「じゃあ、『家政婦のミタ』の大ヒットは奇跡なの?」

そう思われるかもしれませんが、この「奇跡」を起こすためには、
どうしても、人間は未来を予測する「努力」をしなくてはいけないんです。

今回の「家政婦のミタ」のように、

時代にあった将来像を描いたり、
脚本をオリジナルにしたり、
知名度のある女優に、真逆の役をやらせたり、

自分ができる限りの「予測」をたてて、
「1992分の1」という、限りなく少ない奇跡に向かって、
努力を積み重ねることが、
この「奇跡」を現実のものにする力に繋がっていくんです。

いいですか?

ビジネスで重要なのは、もちろん「戦略」だとは思います。

でも、この「先を読む」という姿勢がなければ、
どんなに頑張って作った戦略も、浅はかなものになってしまいますし、
将来起こりうる「奇跡」に対しても、
たとえ、それが「当たらない」「はずれる」とわかっていても、

常に確率をあげる努力をしなければ、
それは、「奇跡」すら起こりえない、
どうしようもない戦略で終わってしまうんです。

今年、私が制作した未来予測型のキャッチコピーと販促企画のカレンダーは、
確かに「予測」という不確実なものに対して、
戦いを挑むような販促カレンダーではありますが、
これらは全て「1992分の1」という「奇跡」を起こすための、
商売人の最強の“武器”のつもりで制作したところがあります。

家政婦のミタさんが、最終回で言ったセリフが、
ネットに出ていたんですが、

「奇跡とは、普通に考えれば絶対起きない出来事が、
そうなって欲しいと願う人間の強い意志で起きる出来事です。
奇跡は起こるから奇跡と言います。
自分には無理だと諦めている人には、絶対に起きません」

なるほど、

「奇跡」を起こしたい人の姿勢と、
「奇跡」など起きやしないと思っている人の姿勢は、

こんなに違うんですね。

いい勉強になります。

■「奇跡」を起こしたい人の【カレンダー】はコチラ
https://e-iroha.com/calendar2012/index.html

編集後記

今回、中国に2週間滞在させてもらって、
いろいろな中国人の方にとてもお世話になりました。

学校が遠いと言ったら、自転車を貸してくれたり、
通話料が安いといって、携帯電話を貸してくれたり、
クリスマスの日は一人で寂しだろと言って、
初めて入った飲食店でビールをご馳走してくれたり、

今回の滞在で、私が描いていた「中国人」とは、
大きく印象が変わりました。

今回は仕事を通じて、さまざまな中国を見てきましたが、
やっぱり改めて、

「現場に行って見ないと分からない」

という点で言えば、
コンサルタントの仕事の原点を感じた上海での2週間だったと思います。

また2012年も、思いっきり“現場主義”で頑張りたいと思いますので、
引き続き、応援のほど、よろしくお願いしますね!

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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