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震災後にディズニーランドが入場料を半額にした理由

こんにちは、いろはの竹内です。

先日、家族で海外旅行に行った際に、

どこに行っても次女がスマホをいじっているんですね。

せっかく景色のいいところに来たのに、

写真を撮っては、すぐにスマホをいじり出す始末。

これが世に言うスマホ依存症というやつでしょうか。

見かねた私は父として注意することにしました。

 

「スマホばっかりいじって何やってんだ!」

 

「お姉ちゃんの顔を加工しているんだよ」

 

「へっ?」

「加工してアップしないとお姉ちゃん怒るからさ」

「・・・」

「一生懸命、加工しているだよ」

「・・・」

「大変だよ、マジで」

そう言って加工中の長女の写真を見せてくれました。

 

ええ、結論から言えば、別人ですね。

 

“盛る”のレベルを通り越して“すり替え”です。

こんな子を育てた覚えもなければ、

旅行に連れてきた記憶もありません。

「目を大きくして、鼻を高くして、口を小さくしたんだよ」

得意げに語る次女。

そして「それ、全部やん」という言葉を飲み込む父。

 

やれやれ。

 

将来は美容整形外科にでもなるんでしょうか。(教育学部在籍中)

 

ということで。

本日のメルマガは、

「景気回復のシナリオ」について。

 

2011年の日経MJの記事を

切り抜きでスクラップブックで保管している原始的なコンサルタントなんて、

たぶん、日本で僕ぐらいなんでしょうね。

 

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歴史が繰り返すのであれば、予測は立てやすい。

私がコロナ騒動後の景気予測で参考にしているのが、

2011年の東日本大震災後の景気回復の動きなんですね。

ウイルスと震災はまったく別物ではありますが、

騒動の時期が重なるのと、

急激な消費悪化の動きが非常によく似ているので、

 

「今後、日本の消費はどうなっていくのか?」

 

という予測を立てるうえでは、

一番参考になるデータだったりするんです。

 

で、東日本大震災後、

日本の景気がどのように回復していったのかといえば、

実はある「特徴」があったりするんです。

当時の日経MJの記事を振り返ると、

 

・JTBはGWのツアーで売れ残った部屋を最大5割引きで販売。
(4月27日付け)

京王プラザホテルは宴会プランを9000円から7000円に値引き。
(5月18日付け)

・東京ディズニーランドとディズニーシーが、
8月の子ども料金を半額。中学生以上も2割引き。
(5月30日付け)

 

と、こんな感じで「安さ」を全面的に打ち出した売り方が、

消費の急回復時には非常に目立っていたりするんです。

 

特にブランディングが確立されているディズニーランドが、

8月の稼ぎ時に半額料金を打ち出したのは衝撃と言えます。

 

つまり、景気が回復傾向に入り始めた時期は、

低価格の商品やサービスをぶつけていくほうが、

戦略としては得策だということが

過去の販促事例からも読み取ることができるわけです。

 

もちろん、通常価格で売ったほうが企業にとってベストなのは当然です。

誰も好きで安売りなんてしたくありません。

しかし、人間と同じで、今の日本経済は“風邪”を引いているのと同じ状況なので、

いきなりスタミナのあるものを食べられるほど、元気はないんです。

 

いいですか?

 

人間は忘れっぽい生き物なので、過去にどんな苦労をしても、

時間が経てば都合の悪いことはすべて忘れてしまい、

都合のいいことだけを覚えていたりするものなんです。

 

だから、同じトラブルが起きて、同じように反省しても、

数年経てば、また同じような行動をとってしまうから、

 

「歴史は繰り返す」

 

と言われるんです。

 

今回、コロナ騒動で東日本大震災の時と同じように、

景気が一気に悪化しているわけですから、

おそらく消費者のマインドも同じように変化していく可能性は高いといえます。

 

こちらも震災の年の日経MJの記事の抜粋ですが、

 

「消費が回復して、生活を楽しみたいという人が増えているが、
無意味なもの、無駄なもの、無益なものに対する消費意欲はゼロ」
(5月16日付け)

「消費者は『つつましく楽しむ』『生活を工夫する』を意識するようになり、
よりリーズナブルで、機能的で、ちょっとした楽しみが味わえる商品や売場が求められる」
(5月16日付け)

「夏のボーナスは『例年以上に貯蓄を優先する』と回答した人は3割」
(6月15日付け)

「終身雇用希望が74.5%で過去最高」
(6月24日付け)

 

このような消費の流れがもう一度来ると予想するのであれば、

我々商売人は、その流れにあわせて、自分の販促手法や戦略を軌道修正して

臨機応変に対応していく必要があるんだと思います。

 

さてさて。

 

みなさんは「コロナ騒動後」に、どのような戦略を打ち立てていますか?

どれだけ大型の景気刺激策が出てこようが、

東日本大震災後の消費の流れを見ると、

しばらくは財布の紐は厳しい状況が続くと思われます。

 

しかし、その厳しい中でも、しっかり消費者のトレンドを掴んでいけば、

消費者の「欲しい」という気持ちをこじあけることができて、

商品を買わせることはできるんだと思います。

 

震災のあった2011年の日経MJの記事を振り返ると、

4月から少しずつ景気は回復しているので、

まずはその時期に向かって、売り手側も少しずつ

経営のアクセルを踏んでいく必要はあるんだと思います。

 

みんなが下を向いている時にこそ、

上を向いている経営者が勝つという歴史も、

 

実は繰り返されているんですから。

 

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編集後記

生活必需品と価格競争以外を除いて、

今回のコロナ騒動で、売上減を最小限で抑えている企業、

もしくは売上が変わらないという企業の共通点は、

・地域密着型で商売をしている

・メルマガ、SNS、DMで定期的に情報発信をして顧客と繋がっている

・ランニングコストが低い(個人業・利益率が高い)

だいたいこの3パターンに絞られます。

一方、コロナ騒動の直撃を食らって売上が落ちている企業は、

・中途半端に店舗数が多い

・SNSやDMで顧客と繋がっていない

・スタッフが顧客とコミュニケーションが取れていない

・どこでも買える仕入れ商品を売っている

・企業規模が小さいのに価格競争をしている

・ネット広告だけに頼ってSEOや他の広告を展開していない

・技術力に付加価値がない企業

こんな感じで共通点が出てきます。

 

この状況を見て改めて思ったのは、

「お金よりも大切なもの」を持っている人が、

景気低迷期には強いと思いました。

 

ただ単にお客様と繋がっていることが嬉しい人や、

純粋にその商品やサービスが好きな人や、

その土地や町が好きな人など、

そういう人は「お金」という欲が薄いぶん、

損得抜きでお客様から愛されている人だから、

ピンチの時にお客様が助けてくれるし、

財布の事情が厳しくても、お客様が買い物をしに来てくれる

ブランディングが完成しているんだと思います。

地震もコロナも外的要素ではありますが、

実は、その影響を受けるか受けないかというのは、

今まで自分が積み重ねてきた

経営姿勢で決まるんだと思います。

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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