経営コンサルタントの竹内謙礼の公式ブログ。

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社長は儲かるとなぜ事業とは関係のないことをやりたがるのか

こんにちは。いろはの竹内です。

先日、工務店関連のイベントの懇親会にたまたま出席して、

自己紹介で自分の名前を名乗ったんですね。

すると、

「た、たけうち、けんれいさん、ですか?」

と、真向いに座っていた中年の男性が、

妙な反応を示してきました。

「竹内さん、どこかで私とお会いしたことがありますか?」

「いえ、ないと思うんですけど」

「だけど、どっかで聞いたことがある名前なんですよ」

おやおや、困ったものです。

これがいわゆる“有名税”ってやつでしょうか?

「うーん、どっかで会ったことがあるんですよ」

「私も仕事柄、よく名前を出していますから」

「どこだっけなぁ・・・・あっ!」

「思い出しましたか?」

「そういえば、竹内さん」

「はい」

「昔、コンクリートミキサー車を運転していませんでしたか?」

し・て・ま・せ・ん!

と、ツッコミを入れると、

「じゃあ人違いだ」と、 その話はそこであっけなく終わってしまいました。

やれやれ。

とんだ赤っ恥をかいてしまいました。

でも、気になるのは、コンクリートミキサー車を運転する「 竹内謙礼」さんが存在しているのか、

それとも「竹内謙礼」 さんに名前の似た人がコンクリートミキサー車を運転しているのか 、

そこらへんの事実関係がちょっと気になりますよね?( 気になりません)

ということで、本日のメルマガは、

経営は「手段」なのか、「目的」なのかというお話。

あなたの会社の社長さんって、

最近、会社の仕事をちゃんとやっていますか?

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経営は「手段」か「目標」か。

経営者というのは自分が仕事で儲かってくると、

会社の事業とは関係のないところに、 お金と時間を投資したがります。

キャバクラに通い詰めたり、

高級車を買ったり、

飲食店を始めたり、

コンサルタント業をはじめたり、

ボランティアをはじめたり、

スポーツチームのスポンサーになったり、

こんな感じで、本業とは全く関係ない仕事を、

自分の事業そっちのけでやりはじめてしまう経営者というのは、

決して少なくはないんですね。

なぜ、経営者は事業が軌道に乗ってくると「他の仕事」 をしたがるのか?

それは、経営が「手段」であって「目的」ではないからです。

例えば、 会社の成功体験談ばかりをセミナーで話したがる経営者は、

経営をすることよりも、

「みんなに話を聞いてもらえる」ということが好きなので、

経営は、その好きなことをやるための「手段」 でしかないんですね。

また、女の子を囲い込んでしまう経営者の場合は、

「彼女をたくさん作りたい」というのが「目標」であって、

経営は、その女の子たちと遊ぶための金を稼ぐ「手段」 でしかなく、

実は経営は“二の次”で、あまり会社そのものの運営には、

興味がなかったりします。

このように、社会的立場は一応「経営者」 という肩書ではありますが、

実は「経営」はお金を稼ぐための「手段」であり、

本人は“別”のところに目標を持って仕事をしているというのが、

社長さんの中には少なくないというのが現実だったりするんです。

いいですか?

私個人としては、経営を“手段”として捉えてしまう考え方を、

否定する気持ちは毛頭ありません。

経営をお金を稼ぐ「手段」 にしてモチベーションを上げるのであれば、

それはそれでアリなんだと思います。

しかし、経営を自分の夢を達成するための“手段” として捉えている人は、

やっぱり仕事の詰めが甘かったり、戦略に深みがなかったり、

どことなく芯の弱い経営をしているケースが多いように思えます。

対して、「経営」を目標にして、

その経営を達成するために「経営」を手段にしている、

純度の高い“経営者”の場合は、

やはり戦略にブレがなく、話の筋が通っていて、

売上を最短距離で稼ぎに行く仕組みがしっかりできているところが あります。

そして、このような経営という「目標」に向かって、

「経営」 を手段にしている優秀な経営者の元で働いている従業員は、

やっぱり幸せだったりします。

なぜならば、経営を純粋に追及しているから、

余計なことはせず、 儲かるビジネスモデルがしっかりできているので、

その利益は従業員の働く環境や給与にしっかり反映されるからです 。

対して、経営が「手段」になってしまい、

自分のやりたいことを「目標」 にしてしまっている経営者の会社は、

従業員が自己実現のための“道具”になってしまっているので、

やっぱり社内の構造にどこか歪が生まれてしまっています。

例えばですが、「経営」の目標が“生活のため”だとした場合、

生活のために「経営」という“手段”があるわけですから、

当然、そこには従業員もお客様も不在になります。

だって、生活のために仕事をしているんですから、

自分が利益になること以外は“無視” ということになりますからね。

そんな従業員のためにもならず、 お客様のためにもならないような会社で、

働きたいと思う人もいなければ、

そんな会社から商品を買いたいと思う人もいるわけがありません。

そういう志の低い会社は、やはり「経営」 にひずみが生まれてしまい、

儲からないビジネスモデルに陥ってしまうのです。

さてさて。

あなたの会社の社長さんは、「経営」が好きですか?

それとも「経営」は手段であって、

もっともっと別のところにお金と時間を投資していますか?

経営者の「プロ」と「素人」の違いというのは、

おそらく、経営を「目標」にしているのか「手段」 にしているのか、

その違いだけなんだと思いますよ。

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編集後記

経営者の勉強会で、自分の会社の売上を参加者の前で発表して、

次に来月の目標売上金額を発表して、その目的達成のために、

みんなで来月の勉強会まで頑張りましょう・・・ という課題を設けるところがあります。

そのような目標売上金額を宣言させる勉強会をすると、

経営者の闘争心に火がついて

みんなの前で売上目標を達成したいという思いが湧いてくるので、

必死になって売上を伸ばすために頑張って仕事をするようになりま す。

で、売上金額を達成した経営者は、 胸を張って次の勉強会に参加して、

売上アップという成果を公表して、周囲から高い評価を得て、 自己満足するわけです。

でも、これって「目標を達成すること」が目的であって、

「経営」は手段でしかないですよね?

そうすると、目標を達成するために、

安売りをしたり、 ポイントをつけたりする安直な方法に手を出してしまい、

結局、売上は伸ばせても持続できる販促手法ではなかったり、

利益率の薄い売り方が身についてしまって、

本質的には不幸な経営者であることは

何も変わらないという状況になってしまうんですね。

このような自己啓発型の勉強会は、

ほとんどの会社にとって百害あって一利なしの手法として、

今現在、取り入れているところは少なくなってきていますが、

やはり今でも一部の勉強会で採用されているという話を耳にします 。

なので、そのような勉強会をやっているところとは距離を置いて、

もっともっと長期的な視野でしっかりと施策に取り組める

ちゃんとした勉強会に参加したほうが、

その会社にとって本当にタメになる勉強会になったりします。

結局のところ、売上を作ることと利益を作ることは、 まったく別問題であって、

売上は短期間で作れるけど、 利益は時間をかけなければ作ることができないものだから、

その点はしっかり販促手法を見極めていく必要があると思います。

「売上」というのは自己を満足させるための数字ではなく、

適正な利益を出して、その利益をお客様と従業員に還元して、

さらに経営をスムーズに回していくための「潤滑油」 みたいなものですからね。

行きつくところ、経営者はどれだけ「経営バカ」 になれるかなんだと思いますよ。

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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