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小さな会社が「安売り」に勝つ方法

こんにちは。いろはの竹内です。 
 
 
先日、久しぶりに長女が実家に帰ってきた時のこと。 
 
 
なにやら用事があると言って出かける際、 
 
ふと玄関でその格好を見て、 
 
 
とても重要なことに気づいたんですね。 
 
 
「すみません」 
 
「なによ」 
 
「その上着なんだけど」 
 
「ああ、これね」 
 
 
 
「俺のスウェットなんだが」 
 
 
 
「・・・」 
 
「しかも寝るときに着ているやつな」 
 
「・・・」 
 
「早く脱ぎなさい」 
 
「あのさ」 
 
「なんだ」 
 
「服って、もっと自由でいいと思うんだよね」 
 
「・・・」 
 
「常識にとらわれたらダメ」 
 
「・・・」 
 
「そんなわけで」 
 
「・・・」 
 
「行ってきます」 
 
 
 
ガチャン 
 
 
 
ふー。 
 
 
 
自由なファッション、素敵ですね♪(ドン竹内) 
 
 
 
そんなわけで、本日のメルマガは、 
 
「買い物のインフラ化」 
 
についてお話をひとつ。 
 
 
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昔の新幹線は、楽しかった。 
 
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子どもの頃、東海道新幹線には、 
 
食事ができる「食堂車」があったんですね。 
 
カレーやサンドイッチなどがメニューにあって、 
 
お酒を飲むこともできました。 
 
 
また、デッキには「冷水機」があって、 
 
紙コップで冷たい水を飲むこともできました。 
 
 
しかし、1990年代後半には、自動販売機の普及で冷水機が姿を消し、 
 
2000年には、乗客数が増えたことなどが理由で、食堂車両が廃止。 
 
最近では、外からの持ち込みが増えたことで、 
 
お弁当やお菓子を売っていた、ワゴン販売がなくなりました。 
 
 
つまり、新幹線は時代の変化とともに、 
 
「旅」の移動時間を楽しむ乗り物から、 
 
A地点からB地点への移動するだけの乗り物へと変わり、 
 
利便性を追求した結果、ごく一般的な、 
 
交通インフラになってしまったわけです。 
 
 
このように、最初の頃は「楽しかったもの」が、 
 
時代に合わせて「便利なもの」になり、 
 
やがて「当たり前のもの」へと姿を変えた事例は多くあります。 
 
 
たとえば、自動車は運転が「楽しかったもの」から、 
 
人や荷物を運ぶ「便利なもの」になり、 
 
次第に乗っても特別な感情を抱かない、 
 
運搬車両として「当たり前のもの」になりました。 
 
 
カメラも撮影する「楽しかったもの」から、 
 
記録する「便利なもの」になり、今では監視カメラなどに姿をかえて、 
 
「当たり前のもの」として、街のいたる所に設置されています。 
 
 
もちろん、これらのすべてのものが、 
 
「楽しかったもの」→「便利なもの」→「当たり前のもの」 
 
のように変化を遂げたわけではありませんが、 
 
当初はエンタメ要素の高かったものが、 
 
時間をかけて当たり前のインフラになることは、 
 
モノの進化において、よくある出来事だったりするわけです。 
 
 
 
いいですか? 
 
 
 
私たちが今、目の前に直面しているのは、 
 
商品やサービスの「インフラ化」だと思うんですね。 
 
 
今まで「楽しかったもの」が、物価の高騰と人手不足で、 
 
どんどん余計な機能やサービスがそぎ落とされて、 
 
やがて必要最低限の「便利で安いもの」しか、 
 
商品として生き残れなくなってしまいました。 
 
 
その筆頭にあるのが、 
 
ダントツの「低価格」と「商品力」を持つ、大手企業の商品群です。 
 
ユニクロやドンキ、イオンなど、 
 
人材が豊富で、コスパに優れた商品を次々に作れる大企業は、 
 
買い物そのものをインフラとし、 
 
商品を「楽しかったもの」から「当たり前のもの」へと変えていきました。 
 
 
一方、中小企業が手がける商品は、 
 
商品力や価格で、大手企業に勝つことができず、 
 
新幹線の食堂車や、冷水機、ワゴン販売と同じように、 
 
消費からそぎ落とされる対象になり、 
 
今は「わざわざ買う必要がない」という苦境に立たされています。 
 
 
 
では、これからの小さな会社の商品は 
 
どのように生き残ればいいのでしょうか? 
 
 
答えは、原点の「楽しかったもの」に立ち返ることです。 
 
 
その商品を買う楽しさ、利用する面白さ、 
 
情報を得る満足感、スタッフと触れあう喜び。 
 
 
これらの、一見、無駄だと思える付加価値を強化することが、 
 
小さな会社の商品やサービスには求められるのではないかと思います。 
 
 
「楽しかったもの」は、たとえ不便で割高であったとしても、 
 
お客にとって「楽しいことが当たり前」の存在になれば、 
 
一生涯、お付き合いしてくれる商品になるのではないかと思います。 
 
 
 
さてさて。 
 
 
 
みなさんの商売やサービスは、 
 
お客に「楽しかったもの」になっていますか? 
 
 
価格が安かったり、ポイントがついたりすることは、 
 
「お得に買えた」という喜びであって、 
 
「その商品を手に入れた」という喜びではありません。 
 
 
価格や機能で大企業に勝つためには、 
 
お客を「楽しませる」「喜ばせる」ことしかないことを、 
 
小さな会社の経営者は、忘れてはいけません。 
 
 
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編集後記 
 
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ネット通販も、2000年代前半までは、 
 
「全国の商品をネットで購入できる」という 
 
エンタメ要素が高い消費行動のひとつでした。 
 
 
しかし、次第に商品が価格で比較されるようになり、 
 
全国の商品が買えるというワクワク感から、 
 
買い物の一部のインフラになってしまい、 
 
気づけば、エンタメ要素が最も乏しい、 
 
つまらない消費行動のひとつになってしまいました。 
 
 
しかし、その「つまらない買い物」だからこそ、 
 
これからの時代は、楽しさや面白さを 
 
徹底して追求するべきではないかと思っています。 
 
 
効率化を突き詰めた、今の味気ない時代だからこそ、 
 
非効率の「楽しませること」に対して、徹底して投資をすることで、 
 
お客は商品に対して強い愛着を持ち、熱烈なファンになって、 
 
繰り返し、繰り返し、購入してくれる商品になるのではないかと思います。 
 
 
今度、新幹線に乗った際は、 
 
食堂車や冷水機があったことを思い返しながら、 
 
移動の「楽しさ」に思いをはせてみると、 
 
長い旅路も、少しは有意義なものになるかもしれません。 
 
 
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多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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