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経営コンサルタント 竹内謙礼 > 最新ニュース > 熊本地震 県外ボランティア活動マニュアル
2016/05/12
  • 熊本地震 県外ボランティア活動マニュアル

 今、熊本では深刻なボランティア不足が問題となっています。私が熊本に行った5月6日~9日ですら、もうすでにボランティアは減少している状況でした。そんな中「ちょっとボランティアに行ってみようかな」と思っている関西、関東、東北、北海道の人たちのために、格安航空会社で行く熊本ボランティアについて、私の体験談を元にレポートしてみたいと思います。

キャプチャ1

 まず、熊本の話をする前に、ボランティアに行く前の「準備」と「心構え」についてお話します。
 「心構え」ですが、マスコミで大騒ぎしているほど、大そうな心構えは必要ありません。「足手まといにならないだろうか?」「私にボランティアなんてできるだろうか?」と心配している人も多いと思いますが、正直、小学生でもできるような仕事がほとんどです。現場に行っても、リーダーのような人が仕切ってくれるし、指示も出してくれるので身構える必要はありません。
 また、重労働をイメージしている人も多いと思うのですが、そんなに身体を痛めてしまうような重労働もほとんどありません。もちろん、がれき処理や荷物の運搬などの力仕事も多々ありますが、性別や年齢に見合った仕事しか基本的には回ってきません。また、津波や水害による被害ではないので、持ち運ぶものが水を含んで重くなっていることもないので、ボランティア活動に関しては、全体的に重労働は多くないと思います。今回の熊本の場合、地震によってゴチャゴチャになってしまった現場が多く、ただ単純に「人手が足りない」という状況が発生しているだけなので、体力や性別に関係なく、一人でも多くのボランティアの人手が欲しいというのが現状なのです。
 だから、まったく身構えることはなく、気軽にボランティアに参加してもらえればと思います。

 次に持ち物ですが、こちらも大そうなものは必要ありません。

・汚れてもいい服
・雨合羽(安い奴でOK)

 こんなものでOKです。おそらく、今は現地もボランティアが減っているので、ヘルメットやスコップ、軍手、マスク、ゴム手袋、ほうきやチリトリなんかも十分に現地にそろっていると思います。あとは日ごろの旅行セットに加えて、少し多めに着替えを持っていくぐらいで十分です。ただ、季節がら、日焼け止めクリームは持って行ったほうがいいかもしれません。

キャプチャ3

 被災地の状況ですが、一時期の物資不足、交通マヒ状態はほぼ解消されたと思って構いません。コンビニも自販機も元気に稼働していますし、食事や水が手に入らないことはまずありません。みなさんが住んでいる町と同じだと思っても差し支えありません。ただ、ボランティアとして働く現場にはコンビニも自販機もない田舎のような場所もありますので、ボランティアに行く朝にでも、コンビニで水とオニギリを購入して、各自昼飯を用意する必要はあります。

 持ち物に関しての余談ですが、私は今回、飛行機によるボランティアに初めてチャレンジしたのですが、思いのほか荷物が多くなることに悩まされました。東日本大震災や栃木県鹿沼市の水害のボランティアの時は、クルマやバイクで被災地に入りしてボランティア活動を行っていたので、汚れたまんまで行って、汚れたまんまで帰ることができました。しかし、飛行機の場合は、それなりにちゃんとした格好で帰らなくてはいけないので、“こぎれいな恰好”をワンセット持っていかなくてはいけません。あと、靴も汚れたままだと飲食店やホテルに迷惑がかかるので、ボランティア用と移動用でそれぞれ1足ずつ持っていきました。
 ただ、過去の2つの自然災害は津波や大雨の被害が大きかったので、ドロドロになる作業が多かったです。しかし、今回の熊本地震はドロドロになる作業があまりありませんので、ウエアの泥対策の必要はないと思います。

 これらの「心」と「モノ」の準備が整ったところで、具体的な熊本入りのお話をさせて頂きます。
 まず、中国、四国、関西地方の人は被災地に飛行機で乗り込むよりも、賛否両論あると思いますが、クルマで乗り込んだほうがいいと思います。交通費がそんなにかからないのと、荷物が詰めるというメリットは非常に大きいです。また、被災しているエリアがいたるところに点在しているので、自分のクルマに他のボランティアの人を乗せて移動できる人を被災地では非常に重宝しています。熊本市内の渋滞も解消しつつあるので、クルマの運転が苦にならない人は、クルマで熊本入りすることをお勧めします。
 中部、関東、東北、北海道の人はクルマでは遠すぎるので、飛行機を利用したほうがいいでしょう。特に今回はボランティアに来ていた人のほとんどがLCCの利用者でした。私自身は熊本空港へジェットスターで乗り込んだのですが、成田→熊本間はちょっと料金が割高です。往復で16,900円。荷物も+15㎏だったので2,880円の追加料金を支払いました。そして、熊本駅までバスで往復で1,600円支払いましたので、交通費だけで21,380円かかりました。そして、現地について分かったことですが、熊本空港のLCCを活用したというのはごくわずかで、ほとんどのボランティアは福岡空港を利用していて、そこから高速バスや電車で移動して熊本入りしていました。

キャプチャ2

 ただ、実際に福岡から熊本への移動の面倒くささや時間を考えると、直接、飛行機で熊本に乗り込んでしまったほうが体力的にラクなところがあります。また、飛行機によるボランティアは荷物が多いので、あまりバスや電車の乗り降りを繰り返すのは大変なところがあります。反面、福岡空港の離発着のほうが本数が多く、料金も安いので、その点は比較検討しながら飛行機の便を決めていけばいいと思います。
 
 あと、スケジューリングですが、金曜日の夜遅くに福岡や熊本に移動する手段があれば、仕事終わりの夜から移動してしまうのも一手です。そして、土曜日と日曜日に働いて、日曜日の夜に帰路に着くのもいいでしょう。そんなにズタボロになるまで疲れる仕事はありませんので、月曜日から仕事復帰しても問題ないと思います。ただ、LCCを使った場合、夜遅くの便がそんなにありませんので、おそらく、金曜日は移動だけで終わり、土曜日は1日働いて、日曜日は午後2時ぐらいに現場を早めに引き上げるのが現実的なスケジュールになると思います。ボランティアセンターで受付する際に「2時には帰らなくてはいけない」ということを伝えると、問題なく早退できるので、帰路の時間は変則的に被災地で対応できることも頭の中に入れておいた方がいいと思います。

 次に出発前に「どこにボランティアに行くか?」を決める必要があります。
 下記のページには、ボランティアの受付状況が記載されています。

■最新災害ボランティア情報
http://shienp.net/

 5月12日現在、県外のボランティアを受け付けているのは「熊本市」「宇城市」「西原村」「益城町」「御船町」となっています。ただし、県外ボランティアの場合、時間に制限がありますので、あまり移動に時間を取られたくないというのが本音です。その場合は、やはり熊本市のボランティアに参加されることがお勧めです。駅からも近いですし、繁華街も近いので1日の時間を有意義に使うことができます。ただ、もし、時間があるのならば、他のエリアにも足を伸ばされることをお勧めします。特に交通の便があまりよくない「西原村」と、被害の大きかった「益城町」は深刻なボランティア不足に陥っているので、お時間がある人は、ぜひ人手の少ないところにボランティアに行ってもらいたいところです。1週間ぐらいの休みが取れる人であれば、熊本市以外の被災地へのボランティアに参加してみてください。

 ボランティアの1日の活動内容も紹介しておきましょう。
 朝は9時から受付開始なので、できるだけ有効に時間を使いたい人は1時間ぐらい前から受付に行かれることをお勧めします。時間ギリギリで行くと余計に待たされたり、仕事の割り振りに時間がかかったりしますので、できるだけ早く受付をしたほうがいいでしょう。その後、ボランティアの登録用紙に住所と名前を記載して、ボランティア保険(450円)に入り、10分ぐらいオリエンテーションを受けてから、作業の割り振りを受けます。仕事を選り好みしても似たり寄ったりの作業なので、とりあえず、命じられた仕事に淡々と参加していくことをお勧めします。だいたい本格的なボランティアがスタートするのは10時頃からだとイメージしてもらえればと思います。

キャプチャ3

 そして、12時になると昼休憩になり、13時から午後の作業が始まります。そして、だいたい3時頃には終了となります。そのため、実質、ボランティアの活動時間は午前で2時間、午後で2時間ぐらいの、合計で4時間ぐらいしかありません。気持ち的には「もっと働かせてくれたっていいのに」と思うのですが、これはどうやら決まりのようです。そして、16時にはボランティアセンターに戻り、作業の報告をして解散になります。当然、夜は自由行動になりますし、ボランティア同士で仲良くなった人は一緒に飲みに行ったりする光景をよく目にします。余談ですが、熊本市のボランティアの場合は、ボランティアに参加した人に限り、夕方6時までバスや電車が乗り放題で、市内の温泉(1ヶ所のみ)には無料で入浴することができます。

キャプチャ4

 さて、ボランティア中の宿泊施設に関してですが、すでに熊本市内は落ち着きを取り戻しているところがあるので、市内のホテルの予約を取っても被災者にご迷惑をかけることはほとんどないと思います。また、福岡までそんなに遠くはないので、ボランティアの中は福岡市内のホテルを予約して、高速バスで通ってきている人も何人かいました。ボランティアセンターの人に聞けば、宿泊施設について相談に乗ってくれるところもあるので、一度、問合せしてみることをお勧めします。
 余震に関しては、私が4日間熊本にいて、体感的に地震を感じたのは2回だけでした。もちろん、予断を許さない状況であることは変わりありませんが、ホテルの避難路さえしっかり確認しておけば大きな問題はないと思います。

 最後に。
 私は個人的にボランティアが好きで、強い正義感や使命感を持って被災地に駆けつけている人間ではありません。正直、自己満足のところも大きいと思います。しかし、それでも「人の役に立って、そして喜んでもらいたい」という気持ちさえあれば、多くの人にボランティアに参加してもらえればと思っています。ボランティアに参加すると、旅行や観光では体験できない非日常の世界がそこにあり、やはりボランティアに参加させていただいた地域は、心から大好きになるし、そこの土地に住む人たちに対しても、強い親近感を覚えます。あまり深刻に考えず、「ちょっと行ってみようかな」ぐらいの旅行感覚でいいので、ぜひ、多くの人に熊本に足を運んでもらいたいと思っています。
 そして、いつ自分の住む町が被災地になるか分からない昨今では、一度でもいいからボランティアには参加しておく価値はあると思っています。いろいろな意味で被災地は学びの多い場でもあるので、ぜひ機会があれば、足を運ばれることをお勧めします。 

著者/竹内謙礼

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