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経営コンサルタント 竹内謙礼 > 最新ニュース > トランプ大統領が誕生すると、小さな会社は何が困るのか?
2016/11/09
  • トランプ大統領が誕生すると、小さな会社は何が困るのか?

 11月9日、共和党のトランプ氏がアメリカの大統領になることが、ほぼ確定しました。アメリカの各メディアはお昼頃から「トランプ氏有利」の速報を伝えており、金融市場は緊張感から、アジア株は全面安、メキシコペソも急落して、円は101円台に突入。日経平均株価の下げ幅も14時現在で900円超になり、世界経済が混乱を期する状況になっています。

  そうなると、私たちが気になるのは、“今後”のことです。トランプ氏がアメリカの大統領になることで、日本の小さな町で商売をやっている人たちや、ネットショップをやっている人たちに対して、どのような影響が出てくるのか、私なりに考えてみました。なお、今回、この原稿を書く上で、経済に関するデータ等は、「中原圭介の経済はこう動く〔2017年版〕」という本を参考にしましたので、そちらの方をご覧になって頂ければと思います。

 結論から言えば、トランプ氏が大統領になって起こりうることは、「アメリカの景気が悪くなるのが、ちょっと早まるだけ」の程度の問題だと思っています。そもそも、ここ最近のアメリカは自動車の販売台数も失速しつつあり、国民の一世帯あたりの実質所得は右肩下がりの状況だったので、そろそろ好景気も足ふみ状態になるのではないかと言われていました。だから、トランプ氏が大統領になろうが、ヒラリー氏が大統領になろうが、2017年のアメリカの景気はそんなに良くはないのではないか、というのが予測としてありました。その証拠に、景気が低迷している予兆があるから、アメリカ国民の不満が溜まって今回の選挙結果になったわけですから、遅かれ早かれ、アメリカの景気は厳しくなるものだったと思います。

 もちろん、トランプ氏が大統領になったことで、それなりに世界経済は混乱に陥る可能性はあるかとは思います。しかし、程度としては、イギリスのEU離脱の時のように、一時的な混乱が起きたとしても、すぐに景気に影響を与えるものではなく、落ち着くところに落ち着いて、ジワジワと「なんとなくアメリカって、景気が悪くなったよね」で着地をするんだと思います。これがヒラリー氏が大統領になるよりも、ちょっと時期が早まるだけのことであって、そんなに大きな誤差はないのではないかと思います。

 さて、こっからちょっと面倒な話になってくるんですが、今の世界経済は、中国経済が失速している状況なので、アメリカ一国で引っ張られているところがあります。つまり、アメリカ経済の失速は世界経済の失速にも直結することろがあるので、アメリカの景気が悪くなると、当然、世界の景気も悪くなって、その流れで日本の景気も悪くなるわけですね。
 ただ、ここは冷静になって考えなくてはいけないんですが、仮にヒラリー氏が大統領になっていたとしても、今の日本の景気が極端によくなるようなことはなかったといえます。個人消費は2014年には0.9%減、2015年は1.3 %減と2年連続で悪化している状況です。2008年から2009年にかけても2年連続で個人消費は悪化していましたが、その数値と比べても、今回の下げ幅のほうが大きかったりするわけです。また、2012年11月を景気の谷とすれば、すでに景気の回復期間は4年となっており、戦後の景気回復期間の平均である3年を上回る状況になっています。そう考えれば、そろそろ日本も景気後退期に入ってもおかしい状態にはなっていたので、アメリカ経済の失速で、日本経済も失速するという流れは、どちらにせよ、止められなかったのではないかと思います。

 じゃあ、2017年以降は景気が悪くなるからといって、私たち小売業や流通業を営んでいる小さな会社にとって、とんでもない打撃があるかといえば、そこまで深刻な状況にはならないと思います。今までの好景気の恩恵を受けていたのは大企業ばかりであって、中小企業はそもそもの恩恵を受けていませんでした。日々の商売が大変なのは、ここ数年変わりなく、金儲けで美味しい思いをしたという小さい会社は、そんなに多くはなかったと思います。そうなると、仮に日本が2017年に景気が悪くなったとしても、「そもそも今までも景気なんてよくなかったよね」ということになるので、トランプ氏が大統領になったからといって、泣きたくなるぐらいモノやサービスが売れなくなるような状況にはならないのではないかと思います。
 それよりも私たちが懸念しなくてはいけないのは、トランプ氏が大統領になったことで「なんとなく将来が不透明になった」と消費者が思い込んでしまうことだと思います。漠然とした不安は、消費者の財布の紐を固く閉じさせてしまいます。そう考えると、今年の年末商戦はやや厳しいものになることが予想されるので、そんな不安感を消費者が抱く前に、お歳暮やクリスマスなどの商品を取り扱っている企業は、早めに先行予約販売を行って、先に注文を取っておくことが得策かと思います。

 さて、そうなると、気になるのが2017年の年明けからの消費動向です。本来であれば、年が明ければ、ある程度、気持ちはリセットされて、新しい消費意欲が出てくるようなところがあります。しかし、2017年は、一筋縄ではいかないところがあります。先述したように、小さな商いで、一番消費を鈍らせることは、「なんとなく将来が不透明になった」という漠然とした不安感です。この不安感をあおるイベントが、実は2017年は多すぎるところがあるんですね。
 まず、欧州で立て続けに国政選挙があります。オランダの国政選挙が2017年3月15日に行われ、フランスの大統領選挙は4月23日と5月7日に行われます。さらに、6月にはフランスの国政選挙、9月頃にはドイツの国政選挙が控えています。ここでもし、アメリカの大きな変革に影響を受けた欧州が、EU離脱を支持する大統領や政党を選んだ場合、欧州経済も混乱する恐れがあります。そうなると、消費者は再び「なんとなく将来が不透明になった」と思うはずです。なので、先述した欧州の国政選挙関連の時期は、消費がへこむ可能性がありますので、「ヨーロッパのことなんて関係ないよね」と知らんぷりをせずに、情報は逐一収集しておいたほうがいいと思います。特にその時期に新商品を発表したり、セールを展開するのは、ややリスクが大きくなることは、ある程度、覚悟しておいた方がいいとは思います。また、景気後退期になると、節約系の商品やサービスは動きがよくなるので、節電グッズや訳アリ商品等は要注目のコンテンツになると思います。

 と、このように、ざっとトランプ氏が大統領になったことで起こりうることを書かせて頂きました。何より私たち商売人が心掛けなくてはいけないことは、このような外的要因に気持ちを左右されず、自分のビジネスに対する思いやコンセプトを貫き通すことが大事だと思います。世の中の雰囲気がマイナスに進んでいくと、どうしても気持ちもマイナスに流されてしまうところがあります。しかし、いくら景気が後退したとしても、お客様の根底にある「欲しいもの」「買いたいもの」に大きなトレンドの違いが出てくるものではありません。それに、2017年は、そんなに景気がよい予測がそもそも出回っていなかったので、どのみち、私たち商売人は、強い向かい風と戦っていかなくてはいけない状況だったと思えば、何を起こすか分からないトランプ大統領に賭けたほうが、むしろ夢と希望があるのではないかと思ってしまいます(当然、リスクもありますが)。

 というわけで。ここからが本題ですが、私、竹内謙礼が制作している2017年の予測カレンダーですが、11月中旬からメールマガジンの読者にのみ、先行予約販売を行います(笑)。今、本当はこんなコラムを書いている場合ではないぐらい、追い詰められながら予測データを精査しているところです。今回の世界情勢や日本の景気もひっくるめて、2017年の「売れるもの」「売れないもの」の予測や、楽天市場やヤフーショッピング、検索対策の予測もしっかりさせていただきますので、ご興味のある方は、メールマガジンの登録のほど、よろしくお願いします。

■「ボカンと売れるネット通信講座」
https://e-iroha.com/melmaga/mailmagazine2.htm

著者/竹内謙礼

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