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小さな会社の「分析」は、なぜ難しいのか?

 

こんにちは。いろはの竹内です。

 

さて、先日、自分の子供が二十歳になった知人から、

 

「子供と一緒に酒を飲んだら楽しくてさぁ」

 

という自慢話を耳にして、

 

早速、先月二十歳になったばかりの長女と酒を飲もうと、

アルコール度数の低いチューハイを買ってきて、

若い女子が好きそうなおつまみを揃えて、

家に帰ってきた娘に「酒でも飲もうか」 と勇気を出して誘ったところ、

 

 

「は? 下戸なんですけど」

 

 

と、振り向きもせず、顔も見ないまま、

とっとと自分の部屋に消えていってしまいました。

 

 

ふー。(ため息)

 

ぷしゅー。(チューハイ開ける音)

 

ごきゅごきゅごきゅごきゅ(飲む音)

 

ぷはー

 

なんでしょうね。この敗北感は。

 

ちょっとした高級キャバクラよりも手ごわい感じです。

 

これは奥の手で、毎月のお小遣い上乗せしてでも、

また誘うしかありませんね(←結局、キャバクラと同じ手法)。

 

ということで。

本日のメルマガは「分析」についてお話をひとつ。

 

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小さな会社の分析は、なぜ難しいのか

 

コンサルタントの業界では、クライアントの売上を伸ばすために、

さまざまな「分析」を行います。

 

特に「3C分析」はよく使われているフレームワークで、

 

  • Customer:市場・顧客
  • Competitor:競合
  • Company:自社

 

と、3つの視点から検証を行い、

 

「このやり方だったら、売上が伸びますよ」

 

と提案するのが、コンサルタントの仕事だったりします。

 

 

私も、最初の頃は、一生懸命、この3C分析を行っていました。

 

 

市場や顧客のニーズの変化を調べて、

競合がその変化にどのように対応しているのかを調査して

自社が成功する要因を導き出すという話を、

それらしくパワーポイントにまとめて、 一生懸命提案してきました。

 

 

しかし、残念ながら3C分析によって、

ちゃんとした結果に導き出すことは一度もできませんでした。

 

 

なぜ、3C分析をしても売上を伸ばす提案ができないのか?

 

 

しばらくは、その理由が分からなかったんですが、

いろいろ試行錯誤を繰り返していくうちに、

「あ、なるほど」と自分でも納得する結論に行きつきました。

 

実は3C分析というのは、

たくさんの従業員がいて、たくさんの売上があって、

初めて「分析」できるものであって、

会社の規模が小さ過ぎてしまうと、

分析しても、不確定要素が大きくなってしまい、

意味のない戦略提案になってしまうものなのです。

 

例えばですが、「市場や顧客の変化のニーズ」 を知ろうと思っても、

小さい会社だと外部的要因の影響が受けにくく、

検証しても、 ピンとくるような答えが導き出せなかったりするんですね。

 

分かりやすく言えば、

小さな木の葉が、 大津波にどのような影響を受けるのか考えるのと同じで、

導き出せる答えは「結局、大変だよね」という、

アバウトな市場と顧客の変化しか導き出せないところがあったりし ます。

 

 

また、「競合」を検証しようと思っても、

会社が小さいと、あまりにも「競合」が多すぎてしまい、

的を絞ることができずに、 検証することすらできなくなってしまいます。

みんなが手ごわいわけですから、 何から手を付けていけばいいのか、

分からなくなってしまうのです。

 

そんなあやふやな状況で、

「自社の強み」で突破できる方法を探ろうと思っても、

そもそも強みがないから苦労しているわけですから、

そう簡単に他社に負けないような強みなど見つかるはずがないんで すね。

 

 

そして、なんとかこじつけて、 市場と顧客と競合が分かったとしても、

結局、会社が小さすぎて問題を解決するだけの能力がないので、

「そんなの無理だよ」という結論に行きついてしまって、

3C分析が“絵に描いた餅”で終わってしまうのです。

 

 

いいですか?

 

 

小さな会社の「分析」で本当に大切なことは、

「分析」をすることではなく、

「分析」ができるところまで引き上げてあげることなんです。

 

例えばですが、3C分析で考えるとするならば、

まず、やらなくてはいけないことは、その会社において、

「何ができて、何ができないのか」 を明確に知ることだと思います。

 

良い商品を作ることができるのか、

地道な作業に耐えられるのか、

画期的なアイデアを思いつくことなのか、

 

その会社の技術力と従業員の能力で、

「できること」を探すことが最初の作業になります。

 

そして、「できること」が見つかれば、その中で、

一番短期間で、一番簡単に売上を作り出せることを、

まずは始めるように導いてあげます。

 

そうすると、早い段階で結果が出せるようになり、

その行動が自信に繋がり、 次から次へと売れるアクションが取れるようになって、

やがて、その「できること」が“強み”へと変わっていきます。

 

その“強み”を得ることができたら、

自分と似た“強み”を持っている競合が分かるようになるので、

そのライバル企業に負けないために、

何をすればいいのか具体的に行動を起こすことができるようになり ます。

 

そのようなことを繰り返していくうちに、

競合他社に負けない実力をつけてきたら、

自分が稼げる売上が見えるようになってくるので、

そこでようやく自分が狙える「市場」や「顧客」 の変化が見えてくるのです。

 

 

このように、小さな会社というのは、

まずは、一点突破で「強み」を見出してから、

競合、市場規模を割り出していき、売れる戦略へと導き出して、

そこで初めて「分析」 というスタートラインに立てるようになります。

 

小さな会社の場合、いきなり「分析」から始めようとするから、

話がおかしくなるわけであって、大切なのは、「分かること」 よりも

「できること」の“芽”を作り出すことなのです。

 

 

さてさて。

 

みなさんの会社では「分析」を行っていますか?

 

結局のところ、その分析を実践するのは「人」であり、

その「人」が結果を出さなければ「分析」 の意味はなくなってしまいます。

 

だから、逆算して考えて、

 

「その人、その会社は、今、一体何ができるのか?」

 

というところに立ち返らなければ、

売上を伸ばす戦略を導き出すことはできないんだと思います。

 

答えはパワーポイントやExcelの中ではなく、

仕事の「現場」と働いている「人」にあるということを、

忘れないでくださいね。

 

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http://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/201709/D41171113021.html

 

編集後記

 

さて、気が付けば、残り3ヶ月で今年も終わりです。

 

私も、ご好評を頂いている2018年度の予測カレンダーの制作に

ようやく取り掛かり始めました。

 

ただ、ひとつだけ、

みなさんにお詫びしなければいけないことがございます。

 

今年は関係資料が出そろうのがちょっと遅くなることもあり、

例年より1週間ほど発売が遅くなる予定です。

 

いつもなら11月中旬ごろから予約受付を開始して、

12月上旬に予測カレンダーをお届けしているのですが、

 

今年は、11月下旬から予約受付を始めて、

12月中旬頃にお届けするスケジュールになりそうです。

 

発売を心待ちにされている方は、大変申し訳ないんですが、

例年よりも、予約販売開始は、

もう少しだけお待ちいただければと思います。

 

なお、予測作業は着々と進めており、

先日、こんなブログ記事をアップさせていただきました。

 

■『2018年の北朝鮮のミサイル発射予想』
https://e-iroha2.com/news/missile/

 

あー、こんなくだらん予想しているから、 1週間も発売が遅れるんだよ!

 

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楽天市場等のネットビジネスで
多くの受賞履歴
あり。

大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行なう経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。
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